2007 Fiscal Year Annual Research Report
チャネルを標的とした小児てんかんの遺伝子解析とモデル動物作出
Project/Area Number |
18209035
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
廣瀬 伸一 Fukuoka University, 医学部, 教授 (60248515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三角 佳生 福岡大学, 医学部, 准教授 (10148877)
上原 明 福岡大学, 医学部, 准教授 (60140745)
荒木 喜美 熊本大学, 学内共同利用施設, 准教授 (90211705)
斎藤 亮 福岡大学, 薬学部, 講師 (80122696)
高野 行夫 福岡大学, 薬学部, 教授 (50113246)
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Keywords | チャネル / 受容体 / てんかん / 中枢神経 / 遺伝子 |
Research Abstract |
全国から収集し解析を行った患者サンプルのうち従来法で変異なしと考えられていた乳児重症ミオクローヌスてんかん(SMEI)症例の1割に,従来法では見落とされる染色体の微小欠失が,MPLA法により発見されることが分かった。従来のエクソン直接シークエンス法を用いた方法ではSMEI症例の約6〜7割にSCNIA変異が報告されていたが,エクソンのヘテロ欠失を含めると,SMEI患者でなんらかの遺伝子異常を認める割合はさらに高くなると考えられる。すなわち,SMEIとSCNIAとの関連がより強く示唆された,SMEIの遺伝子診断も部分的にではあるが可能になったと考えられた。 一方すでにニューロンニコチン性アセチルコリン受容体α4サブユニット遺伝子Chrna4にS284L異常を持つ遺伝子改変モデルラット(S284L-Tg)の作出に成功したが,そのうちS284L-Tgの詳細な解析を行い,この動物がヒトの常染色体夜間前頭葉てんかん(ADNFLE)のモデル動物たり得ると判断した。この系をもとに病態の一部を明らかにしそれに介入することにより,てんかんの発症の予防の可能性が示された。さらにニューロンニコチン性アセチルコリン受容体β2サブユニット遺伝子Chrnb2を数種作出した。一部の個体でヒトADNFLEと同様に睡眠中(Slow wave sleep:SWS)に前頭葉を焦点とする発作波が出現することを確認した。その動物を用いた特徴的な睡眠中発作の発現機序の解明を現在解明中である
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Research Products
(10 results)