2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18209044
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 達雄 Kyoto University, 再生医科学研究所, 准教授 (70227908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科研究所, 教授 (30160120)
堤 定美 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (00028739)
滝川 図敏算 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50201603)
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Keywords | 人工気管 / 再生医学 / 組織工学 / コラーゲン / バイオマテリアル |
Research Abstract |
本研究はこれまで我々が開発してきた自己組織再生型人工複合材料を用いて胸部外科領域の臨床で安全に使用し得る代用気管を開発することを目的とした。 気管は気道という外界と生体との接点に位置するため、厳しい条件下に置かれる。我々は生体親和性の高いコラーゲンと人工材料をグラフト重合させた上にコラーゲンをコーティングしたコンポジットを用いて代用気管を作製し、動物実験において有用性・安全性を確認してきた。その結果2002年より京都大学医学部倫理委員会の審査を経て、現在までにすでに8例の患者に使用して良好な結果を得ている(Omori, K., et. al.: Annals of Otology, Rhinology & Laryngology.113:623-627,2004)。本研究では胸部外科領域の再建で安全に使える人工気管の改良を行い以下の成果を得た。 (1)自己幹細胞による組織化上皮化の促進実験 ビーグル犬の気管欠損モデルで代用気管のコラーゲンマトリックスに自己骨髄由来の間葉系幹細胞を含浸させる。末梢血を含浸した群との比較を行った。 (2)膜様部構造を持った代用気管の設計と作成 メッシュ筒の全周2/3にだけステントを入れた新しいタイプの人工気管(L=50mm)を作成して力学物性を天然の気管と比較する。圧縮試験は水平垂直長軸の3方向のデータを解析した。 (3)動物実験の長期観察の続行 長期予後観察犬を気管支鏡、MRI,擦過細胞診で気管線毛の運動能を評価した。埋入12ケ月の犬は一部を屠殺して病理学的に再生組織を検討するとともに、切除気管の力学物性を解析した。
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