2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18209058
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
小野塚 実 Kanagawa Dental College, 歯学部, 教授 (90084780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 貞雄 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (00084799)
植松 宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80100957)
兼松 雅之 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (40252134)
渡邊 和子 星城大, リハビリテーション学部, 教授 (40158621)
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Keywords | 記憶 / 咬合咀嚼 / 義歯装着 / インプラント / 海馬 / 前頭前野 / 認知 / 認知症 |
Research Abstract |
少子高齢化は日本だけでなく欧米の"いわゆる先進国"といわれる国々に共通する大きな社会問題になっている。とりわけ高齢者の健康寿命を延長すべき対策は世界的な懸案となっている。近年口腔機能と認知症の関連が老人病院の現場で指摘されるようになり、とくに咬合・咀嚼(チューイング)と高齢者の知的機能との関係が注目されている。本研究では、申請者らがこれまで展開してきた研究をベースに、fMRI法を駆使し、健常な高齢者(ボランティア)の空間認知と高次脳活動レベルを神経科学的に解明する。そして、高齢者の知的機能の維持と回復に果たす口腔機能の役割の重要性を広く社会に浸透させ、高齢社会における健康寿命の延長、ひいては認知症予防対策のガイドライン作りに貢献することを目的とする。今年度は義歯装着とインプラントの効用を検討した。その結果、以下の成績を得た。 (1)義歯装着あるいは義歯の調整を必要とする高齢者ボランティアに対し、前年度と同様なインフォームドコンセントの実施後fMRI実験を行い、義歯の装着あるいは調整の前後での海馬の賦活化を比較したところ、義歯装着後が有意に大きかった。 (2)fMRI実験30分後想起テストを実施しスコア作成した結果、義歯装着後が好成績だった。 (3)(1)および(2)の実験をインプラントを施したボランティアについても実施したところ、例数が少ないものの、義歯装着よりはるかに有用であった。 (4)集積データから義歯の装着あるいは調整、さらにインプラントによる記憶増強の評価を行った。その結果、インプラントの方が有意性が高いという結論に達した。 以上のことから、咬合咀嚼刺激は高齢者の記憶獲得あるいはその維持に有用であり、認知症老人を含め高齢者の咀嚼機能維持はきわめて重要であることがわかった。したがって、本年度の目標はおおむね達成できた。
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Research Products
(5 results)