2009 Fiscal Year Annual Research Report
環礁立国におけるサンゴ礁の防災機能と礁-洲島系の構造維持に関する研究
Project/Area Number |
18251003
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
菅 浩伸 Okayama University, 大学院・教育学研究科, 教授 (20294390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 淳 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質情報部門, 主任研究員 (60344199)
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Keywords | サンゴ礁 / 環礁 / 海面上昇 / 地盤崩壊 / 津波 / 都市化 / 地形 / 地質 |
Research Abstract |
本年度は,ます,モルディブ共和国の首都マーレ島の外洋側付近にて掘削した53.5mのボーリング・コアをはじめ,現地政府環境リサーチセンターが島内4カ所にて行った試錘試料について岩相記載とAMS年代測定を行った。岩相記載にあたっては,完新統/更新統境界部の判定に際してX線回折に加えて,電子顕微鏡での観察・元素分析によって風成塵起源の土壌の検出を行い,確実な結果を得た。また,年代測定によっても確認を行った。これらによって,マーレ島を横断する地質断面構造を明らかにすることができた。この結果は礁湖側にて発生した崩壊露頭断面より観察されたサンゴ礁構造とも整合的であり,モルディブにおける環礁のサンゴ礁地盤構造と形成過程が明らかになった。 さらに,太平洋のキリバス共和国タラワ環礁にて,環礁洲島の地形断面測量を行い,居住域の高度や洲島の地形的特徴などを明らかにした。キリバス共和国の洲島調査によって,これまでに調査を行ったマーシャル諸島共和国マジュロ環礁・ツバル国フナフティ環礁,モルディブ諸島とあわせて,太平洋・インド洋の環礁洲島の地形を広範囲で明らかにすることができ,世界の環礁立国の人々がどのような土地に住んでいるかについても,これまでにない情報を得ることができた。 キリバス共和国タラワ環礁では環礁を構成する岩石について,礁表面及び開削水路露頭より岩石を採取し,電子顕微鏡による観察を行った。環礁を構成する岩石についても,太平洋のマーシャル諸島共和国・マジュロ環礁で行ったボーリング結果,ツバル国・フナフティ環礁で採取した礁岩,およびインド洋のモルディブのボーリング結果とも比較することができた。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Examination of enormous potential for paleo-geohazard studies with high-precision 230Th dating of emerged massive Porites coral boulders at Ishigaki Island in the Ryukyus, Japan2009
Author(s)
Araoka, D., Inoue, M., Suzuki, A., Yokoyama, Y., Edwards, R.L., Cheng, H., Matsuzaki, H., Kan, H., Shikazono, N., Kawahata, H.
Organizer
American Geophysical Union, Fall Meeting
Place of Presentation
San Francisco
Year and Date
20091214-20091218
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