2006 Fiscal Year Annual Research Report
社会的弱者の自立と観光のグローバライゼーションに関する地域間比較研究
Project/Area Number |
18251005
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
江口 信清 立命館大学, 文学部, 教授 (90185108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 勇次 大阪国際大学, 法政経学部, 教授 (50114806)
藤巻 正己 立命館大学, 文学部, 教授 (60131603)
ピーティ デヴィッド 立命館大学, 文学部, 教授 (80247808)
池本 幸生 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20222911)
瀬川 真平 大阪学院大学, 国際文化学部, 教授 (90206615)
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Keywords | 多国籍 / 観光 / 社会的弱者 / グローバライゼーション / 地域 |
Research Abstract |
(1)共同研究者のうち、代表者の江口信清、藤巻正己、石井香世子、そして池本幸生は、2006年8月21~23日にマレーシアのUniversiti Kebangsaan Malaysiaで開催されたGlobalization Studies Networkの第3回国際大会に出席した。Tourism and the Social Minorities in the Era of Globalizationという分科会を設け、江口、石井、池本が報告した。他方、研究会を立命館大学で7回開催し、参加者各自の問題関心・研究課題・調査結果の紹介だけでなく、外部の研究者を招聘して貧困者のための観光のあり方などに関する研究成果を報告してもらい、議論の素材にした。社会的弱者の自立のためには、コミュニティを基盤にした観光の実践が有効であり、そのためにはNGOなどの外部からの側面支援が必要である。また、ただ単に、観光客を受け入れるだけでなく、観光客が落とす金を利用したマイクロ・ファイナンスの実践も生活改善には重要な役割を果たせるのではないかといった議論も行ってきた。江口は2007年2月17日に神戸大学異文化交流センター主催の国際シンポジウム「オセアニア、カリブにおける観光開発と文化」に参加し、研究成果の一部を講演した。 (2)当初予定していたように、特定の社会的弱者のコミュニティで、社会的弱者の観光に関連した活動、政府の観光政策と社会的弱者対策・貧困に関する資料の収集、社会的弱者と観光客との関係、観光関連産業と社会的弱者の関係を調べ、実態にのっとって社会的弱者、観光関連産業、観光客、そして政府の関係の構図を描き出すようにフィールドワークを実施した(江口信清 ガイアナ国の先住民アラワク人のコミュニティでの調査;藤巻正己 マレーシアの先住民オランアスリのコミュニティでの調査;デヴィッド・ピーティ エクアドルの先住民のコミュニティでの調査;研究協力者 四本幸夫 フィリッピンの貧困者の調査;山本勇次 ネパールの社会的弱者のコミュニティでの調査;村瀬 智 インドの低位カーストのコミュニティでの調査;瀬川真平 インドネシアの地震被災者のコミュニティでの調査;石井香代子 タイ山地民のコミュニティでの調査;研究協力者 雨森直也による中国雲南省白族の調査;池本幸生のベトナム少数民族の調査)。
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Research Products
(6 results)