2007 Fiscal Year Annual Research Report
巨大積乱雲ヘクター理解のためのダーウィン総合観測網の構築
Project/Area Number |
18253004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河崎 善一郎 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (60126852)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牛尾 知雄 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50332961)
森本 健志 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60403169)
王 道洪 岐阜大学, 工学部, 准教授 (20273120)
中島 映至 東京大学, 気候システム研究センター, 教授 (60124608)
林 修吾 気象庁気象研究所, 予報研究部, 研究官 (20354441)
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Keywords | 自然現象観測 / 気象学 / 大気電気学 / 観測ネットワーク / モデリング / 国際情報交換 / オーストラリア |
Research Abstract |
本年度も11月および12月の2ケ月間、オーストラリア・ダーウィン地域において、VHF広帯域干渉計によるヘクター観測を実施した。前年度実施の観測から、観測地点を1地点追加して3地点観測とし、記録用のA/D変換ボードに機能を追加すると共に、電界変化波形記録装置を併設することで、取得される観測データの精度向上を行っている。また、観測地点やデータ追加に伴う信号処理の高度化も実施している。本研究遂行のためのVHF広帯域干渉計に対するハードウェアの準備はこれで整ったと言うことができる。並行して、オーストラリア気象局から、気象レーダやゾンデなどによる関連観測データの提供を受ける体制を整え、広帯域干渉計により取得されたデータとの統合を行い、ヘクターの成長から衰退まで一連のライフサイクルの追跡に成功するなどの成果を挙げている。各過程における、雷放電開始地点の降水粒子などが明らかにされつつあり、同時に検討しているモデル構築への有効なインプットである。 一方、Kuバンド広帯域レーダは、前年度に引き続き国内での試験運用と校正データの取得を行った。装置輸出および当地での電波免許等の問題で、オーストラリアでの運用には至っていないものの、国内の既存レーダとの比較・校正などを行い、こちらも装置として、ヘクター観測の準備が整ったと言うことができる。 モデル構築の面では、主に衛星観測データを用いた、統計的な観点からのグローバルなアプローチを行い、積乱雲と雷放電についてのパラメタリゼーションを行った。これまで考慮されている要素に加えて、風の場を考慮したモデリングを実施している。
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Research Products
(10 results)