2006 Fiscal Year Annual Research Report
森林・木材資源としてのゴムプランテーションの新たな機能評価
Project/Area Number |
18255009
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
溝上 展也 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (00274522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 茂二郎 九州大学, 大学院農学研究院, 教授 (80128462)
玉泉 幸一郎 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (80205062)
佐藤 宣子 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (80253516)
古賀 信也 九州大学, 大学院農学研究院, 助教授 (20215213)
伊藤 哲 宮崎大学, 農学部, 助教授 (00231150)
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Keywords | 多面的機能 / ラバーウッド / 材積 / 材質 / 地域住民 |
Research Abstract |
本研究ではゴムプランテーションおよびラバーウッドを従来の「農園」および「廃材」の視点ではなく、「森林・木材資源」として捉え、その新たな環境保全機能(A:炭素固定、B:天然林保全)と社会・経済的機能(C:木材生産、D:地域経済)を評価し、これらの「森林・木材資源」としての機能と従来のゴム樹液生産機能を調和させるためのE:多機能調和型経営システムのあり方を提示することを目的とした。 18年度は,まず,代表的な3品種(GT1,PR107,PB235)毎にサイズがばらつくように約20本の供資木を選定し,地上部の階層ごとの現存量と地下部現存量を測定した。同時に区分求積法によって幹材積を推定するとともに,基本的木材性質の測定を実施した。 次に,ゴム樹液採取開始直前の林分を対象に,上記の3品種毎に,3日間隔樹液採取区,4日間隔樹液採取区,および対象区を設定し(49本×3処理×3品種),直径と樹高の継続測定(約2週間毎)と気象観測を開始した。平成19年1月以降には樹液採取を開始し,樹液採取量が林木成長量の季節変化に与える影響とその要因を分析した。 さらに,現行のプランテーションにおける植栽方法は6m×3mの間隔(555本/ha)が一般的であるが,植栽密度が樹液生産量と林木成長量との相互作用に与える影響に関する情報も皆無である。そこで,約2.5haの敷地内で植栽密度試験地を設定することとした。植栽密度は999,777,555,444,333本/haの5段階であり,各密度区のサイズは約75m×30mで,各密度区2つの繰り返しを設けた。この試験地では毎年,林木成長量を測定するとともに,各密度区内に対象区と樹液採取区を設け,植栽密度が樹液生産量と林木成長量に及ぼす影響を定式化する予定である。
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