Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 茂二郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80128462)
玉泉 幸一郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (80205062)
佐藤 宣子 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (80253516)
古賀 信也 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (20215213)
伊藤 哲 宮崎大学, 農学部, 准教授 (00231150)
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Research Abstract |
本研究ではゴムプランテーションおよびラバーウッドを従来の「農園」および「廃材」の視点ではなく、「森林・木材資源」として捉え、その新たな環境保全機能(A:炭素固定、B:天然林保全)と社会・経済的機能(C:木材生産、D:地域経済)を評価し、これらの「森林・木材資源」としての機能と従来のゴム樹液生産機能を調和させるためのE:多機能調和型経営システムのあり方を提示することを目的とした。 19年度は,まず,昨年度採取した伐倒調査データの解析をすすめ,代表的な3品種(GT1,PR107,PB235)毎に地上部・地下部バイオマス推定式と幹材積式を開発し,樹齢に伴う成長過程と伐期平均成長量を明らかにした。その結果,バイオマスshoot/root比は20%以下となり他の樹種と比較して少し低い傾向にあることが分かった。また,上記の3品種について木材の基本的性質に関する解析をすすめた。 次に,ゴム樹液採取開始直前の林分を対象に,上記の3品種毎に,3日間隔樹液採取区,4日間隔樹液採取区,および対象区を設定し(49本×3処理×3品種),直径と樹高の継続測定(約2週間毎)と気象観測の途中経過を解析し,幹成長の明確な季節変動を明らかにした。 さらに,昨年度設定した植栽密度のメンテナンスを実施し,は999,777,555,444,333本/haの5段階であり各密度区の活着率を明らかにした。 最後に,ラバーウッド製材工場や地域住民へのインタビュー調査を実施し,ゴム材の流通過程を明らかにするとともに,ラバーウッドがゴム樹液輸出額の約70%もの経済効果を生み出していることを明らかにした。
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