2006 Fiscal Year Annual Research Report
マダガスカルおよびケニア産薬用植物分布調査および医薬資源開発
Project/Area Number |
18256001
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Research Institution | Tokushima Bunri University |
Principal Investigator |
浅川 義範 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (50033874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福山 愛保 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (70208990)
橋本 敏弘 徳島文理大学, 薬学部, 教授 (10075955)
豊田 正夫 徳島文理大学, 薬学部, 講師 (50122586)
長島 史裕 徳島文理大学, 薬学部, 助手 (60228012)
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Keywords | 薬学 / 生理活性 / 薬用植物 / 抗糖尿 / 抗がん / 細胞毒性 / トリテルペン / 抗メラノーマ |
Research Abstract |
マダガスカルおよびケニアの伝承薬用植物、未利用隠花薬用植物分布調査を行い、人体に優しい医薬原料の供給および医薬品を創生することを目的とし、本年度からをした。マダガスカルのCannelaceae科Cinnamosma fragransおよびC.macrocarpaより強烈な辛味を有するdrimane型セスキテルペン類を単離、構造決定した。これらの化合物は強いα-glucosidase阻害活性およびmurine leukemiacells、T-lymphocyte cellsに対して強い細胞毒性を示した。さらにマダガスカル産ウリ科植物の抗糖尿病活性成分と比較する上でインド産のニガウリから実際に抗糖尿活性cucurbitasin系トリテルペンを単離、構造決定した。マダガスカル産苔類成分と比較のため同じ球に位置するニュージーランド Plagiochila circinalis、Jamesoniella kirkii, Balantiopsis roseaからはシクロアルタン型トリテルペンの高級脂肪酸エステル類、カウレンおよびピマラン型ジテルペン、プレニルビベンジル類がそれぞれ得られた。苔類から大量に得られるジテルペンから血圧降下剤、folscolinの全合成に成功した。非食菌類はステロイドホルモンなどを大量に含むものもあり、当研究室でえたこれまでの活性成分についても総説した。これらのデーターは今年度から始めるケニア国のこれらの成分研究に大いに役立つものである。多量に得られるマダガスカル産植物二次代謝物の微生物変換を検討する上で、甘松香のセスキテルペノイドについてクロレラなどを用いる代謝実験を行い、抗メラノーマ活性成分を得ることができた。一方、神経突起進展作用を有するリグナン系化合物(-)-Talaumidinの全合成を達成した。センダン科植物福Melia azedarach.から新奇Oxetane Limonoidsを単離、構造決定した。マダガスカル産センダン科植物成分と比較する上で成果は重要である。口腔扁平上皮癌を誘発する噛みタバコ用シソ科Betelは多量の既知セスキテルペン炭化水素類を含有することがわかり、現在それらの活性物質を探索している。ケニア産Cannelaceae植物、Warburgia ugandensis殆は葉に強烈な辛味を有し、現地ではトニック、カレーライスの調味料、抗菌剤などに使用されている。本辛味はマダガスカル産Cinnamosma fragransやC.macrocarpaに含有されるdrimane型セスキテルペンアルデヒドであり、根と幹にはほとんど本成分を含まないことが判った。現在辛味の抗インフルエンザ、ハマダラカの幼生にたいする忌避作用などの活性について探索している。本研究成果は昨年スイス、フランスなど7カ国で基調講演、招待講演を行い、発表内容は別紙に示すとおり論文として掲載された。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Biotransformation of aristolane- and 2,3-secoaromadendrane-type sesquiterpenoids having a 1,1-dimethylcyclopropane ring by Chlorella fusca var. vacuolata, Mucor species and Aspergillus niger.2006
Author(s)
Furusawa, M, Hashimoto, T, Noma, Y, Asakawa, Y.
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Journal Title
Chemical and Pharmaceutical Bulletin 54(6)
Pages: 861-868
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[Journal Article] Momordica charantia constituents and antidiabetic screening of the isolated major compounds.2006
Author(s)
Harinantenaina, L, Tanaka, M, Takaoka, S, Oda, M, Uchida, M, Asakawa, Y.
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Journal Title
Chemical and Pharmaceutical Bulletin 54(7)
Pages: 1017-1021
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