2007 Fiscal Year Annual Research Report
適応性と頑健性を有する基盤ソフトウェアのカーネル開発
Project/Area Number |
18300010
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
谷口 秀夫 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70253507)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田端 利宏 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (80359942)
乃村 能成 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (70274496)
|
Keywords | オペレーティングシステム / マイクロカーネル / 適応制御 / 信頼性 / プロセス / 実行制御 / ゼロコピー通信 |
Research Abstract |
平成19年度は,として,カーネルの機能拡張,およびリアルタイム制御機能の検討,適応制御機能の検討を行った. (1)研究環境の整備として,ネットワーク通信機能の試験と評価を行うため,計算機とネットワーク機器を購入し,研究環境を構築した.また,開発オペレーティングシステムの適用対象として,ロボットの制御オペレーティングシステムを検討して,開発オペレーティングシステムを動かすためのロボットを購入した.ロボット用に広く採用されている既存リアルタイムオペレーティングシステムの性能を調査した. (2)既存リアルタイムオペレーティングシステムの内部構造について問題点を整理し,リアルタイム処理の新しい方式を検討,試作し,評価を行った.具体的には(1)のロボット用オペレーティングシステムで採用されているART-Linuxのリアルタイム処理の周期実行機能について,周期の揺れを抑える方式を考案した。 (3)カーネルの拡張機能外部記憶装置へのデータの読み書きを実現するため,ファイル管理機能を拡張した,具体的にはUNIX FSFをプロセスとして実装した,その際にゼロコピーによる効率的なバッファ管理を用いる方式を考案した. (4)アプリケーションレベルでの通信機能を実現するため,カーネルのネットワーク通信機能を拡張した,通信においては,バッファ管理とプロセス間通信の高い性能が要求されることが分かった.プロセス間通信の性能向上を検討した. (5)各種デバイスドライバをプロセスとして実現する方式を検討した.その際に既存オペレーティングシステムのLKMをそのままプロセスとして走行させ,デバイスドライバの開発効率を向上させる方式について検討し,シリアル通信部分について試作を行った. (6)カーネルの適応制御機能について,状態遷移を再精査することによって,信頼性の向上を図った. (7)成果発表カーネルの拡張機能による成果をまとめ,学会に発表した.
|
Research Products
(8 results)