2007 Fiscal Year Annual Research Report
実行パス情報に基づき自律的に最適化を行う高性能チップマルチプロセッサの研究開発
Project/Area Number |
18300014
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
馬場 敬信 Utsunomiya University, 工学部, 教授 (70092616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 隆史 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (90334078)
大津 金光 宇都宮大学, 工学部, 助教 (00292574)
古川 文人 帝京大学, 理工学部, 助教 (50407889)
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Keywords | 高性能計算機システム / チップマルチプロセッサ / パスベース最適化 |
Research Abstract |
平成19年度においては、本研究で提案している「実行パス情報に基づく投機的マルチスレッド実行モデル」の具体化に向けて以下の研究を実施した。 (1)低オーバヘッドなパスプロファイリング機構の研究開発 ハードウェアの支援により、時間的なオーバヘッドを抑えつつホットループとホットループ中のホットパスを同時にプロファイリングすることを可能とする機構のプロトタイプを研究開発した。シミュレーションによる評価により、ホットループ中のホットパスが小規模のハードウェアにより、高精度で検出可能であることを明らかにした。さらに、本機構については、ハードウェア化のためにFPGA上への実装に着手した。 (2)プログラムの振舞いの局所性に関する基礎研究 (1)のようなプログラムの振舞の局所性をエントロピーを用いて表現することを考案し、実行性能に大きな影響を与えるメモリアクセス、分岐等に適用して、エントロピーによる表現の有効性を実験・実証的に明らかにした。 (3)抽出したホットパスに沿った最適化の研究開発 ホットなパスに関する情報を活用して最適化を図る方法について検討し、その効果を実験的に検証した。この結果、パスの局所性を活用したスレッド分割手法、データ依存関係等最適化の障害となる制約の緩和法などについて、その有効性を明らかにした。 (4)パス予測に基づく投機実行を支援するチップマルチプロセッサの研究開発 パス予測に基づく投機実行の実行モデルを実現するためのチップマルチプロセッサの設計を行った。予測したパスに沿った投機実行については、特にスレッドの制御、メモリの管理について複雑な制御が必要となるため、実行モデルの具体化・詳細化を注意深く進めている。 これらの成果は、添付した学協会誌論文、国際会議論文、学会発表により公表した。特に情報処理学会第70回全国大会において、1件の大会優秀賞(発表は第69回において)と2件の学生奨励賞を受賞した。
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