2008 Fiscal Year Annual Research Report
大規模数値計算向けリコンフィギャラブルプロセッサの研究
Project/Area Number |
18300016
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
弘中 哲夫 Hiroshima City University, 情報科学研究科, 教授 (10253486)
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Keywords | 計算機アーキテクチャ / リコンフィギャラブル / 高精度数値計算 / 高精度整数演算器 / 高精度浮動小数点演算器 / 演算器間ネットワーク / デジットシリアル演算器 / コンパイラ |
Research Abstract |
平成20年度は,(1)レイアウト面積を考慮した高精度浮動小数点演算器の研究,(2)リコンフィギャラブルプロセッサアーキテクチャの研究,(3)ディジットシリアル演算器を用いたリコンフィギャラブルプロセッサ向けアプリケーションの研究,(4)リコンフィギャラブルプロセッサ用コンパイラの研究を行った.以下,(1)〜(4)の成果について述べる.まず,(1)では,従来単純なパイプライン構造でディジットシリアル浮動小数点演算器を実装していたため,ステージ・レジスタとして多数のフリップフロップを必要としていた.そこで,単純なパイプライン化をやめ,演算器のステージ間で共有できるフリップフロップはできるだけ共有する構成に変更し,性能対面積比を改善した.その結果,8倍精度の浮動小数点演算器において通常のパラレル型演算器と比較して面積あたりの性能にして加減算で0.5倍,乗算器2.87倍,除算器で4.36倍の性能を達成する事ができた.次に(2)ではリコンフィギャラブルプロセッサへのメモリからのデータ供給の方法について研究し,その性能を評価するシミュレータを作成した.(3)については,開発した8倍精度浮動小数点演算器を用いてCG法により数値計算の解を求めるアクセラレータ・アーキテクチャの研究を行い,従来のパラレル演算器で実現したものと比較して同一面積であれば,14.8倍の演算性能を達成できる事が分かった.また,同じ性能であれば,消費エネルギーを83.4%削減できる事が分かった.最後に(4)については,新たにリコンフィギャラブルプロセッサ用制御プロセッサのコードを生成する事のできるコンパイラを開発し,さらなるコンパイラ研究のためインフラを作成した.
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Research Products
(1 results)