2007 Fiscal Year Annual Research Report
超広帯域周波数資源適応共有機構の創生とユビキタスサービスの適応的提供機構への応用
Project/Area Number |
18300023
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
前田 忠彦 Ritsumeikan University, 情報理工学部, 教授 (40351324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大久保 英嗣 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (60127058)
毛利 公一 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (90313296)
西尾 信彦 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (70286631)
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Keywords | UWB / ユビキタスコンピューティング / コンテキストアウェア / 周波数有効利用 / スケールモデルファントム / サービス指向アーキテクチャ / サービスローミング / 人体等価ファントム |
Research Abstract |
超広帯域周波数資源を適応的に活用するアンテナシステムに関する研究を進めた。特に人体等価ファントムとして新しい組成の開発に成功した。チタン酸カルシウムを用いるファントムは超広帯域でのスケールモデルファントムの適応領域を大きく広げる成果である。この一連のファントムに関する成果を学術論文に取りまとめ電子情報通信学会に投稿し採録決定となった。アンテナ基本素子については、超広帯域での漏洩電流の解析をすすめ、フェライトの装荷方法に関する研究を進め、Sパラメータによる測定とあわせてその適応条件について研究をおこなった。特に指向性とインピーダンス測定では、適切な装荷方法が異なることを数値計算で明らかにし、携帯系の無線システムに同軸線路を接続して測定するフェライトの装荷指標を始めて定量的に明らかにしている。また、超広帯域アンテナの地中レーダへの適応をすすめ、キャビティ型平面アンテナのリンギング特性を7GHz以上の広域まで改善できる新しいファントム内装型アンテナ方式を開発した。システムやサービスを含めた検討として、時間変動型サービス提供実現のため、前年度より開発を続けてきたプライバシ情報制御可能な双方向アクティブタグであるPreCog-Tagを中心に研究開発をすすめている。前年度に開発したビジョン認識による歩行者の興味の抽出に加え、PreCog-Tagをつけた人物の追跡と同定を行ない、そのTagに持ち主が指定しているプライバシ情報取得の許可レベルに合わせたサービス提供を行なう基盤システムを設計した。本プロトタイムサービスは、具体的にプライバシ情報の開示レベルとして、Tagの持ち主の存在をまったく伝えないstealthモード、存在のみを伝えるpresenceモード、Tagの赤外光を用いて持ち主の詳細な位置までを伝えるtrackingモード、Tagに個人特定情報を伝え個人の嗜好をシステムに伝えるopenモードの4つの状態遷移を持ち主自身がTagのボタンによって制御するもので、受信した情報に合せてシステムが情報を取得し、それを半透明のGlassVisionに投影することによりH明d-Mounted Displayなどを用いないでAugmented Realityを実現するものである。さらにこれらプロトタイプサービスを開発可能とする基盤プラットフォームを研究開発するとともに、多様な個人プライバシ情報に合せたセキュリティコードをTagとシステム間で交換できるように検討をしている。また、リソーススケジューリング方式については,特に,各端末上で動作するプロセスの通信相手,使用する通信帯域,接続する無線基地局,その電波強度のパラメータを元に,全体の通信状況を最適化するための2つのアルゴリズムを提案した.第1の提案は,最適化の過程で端末と基地局の組合せ変更回数を削減し,切断時間を最小化するものである.第2の提案は,各端末の要求を満たしながらも,基地局の負荷を抑えるものである.いずれも,目的を達成するためのアルゴリズムとなっている.さらに,実システム上では,両者を組み合わせて動作させることが適切であることを示した.
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