2008 Fiscal Year Annual Research Report
ボリュームコミュニケーション技術による遠隔協調研究支援環境の構築
Project/Area Number |
18300032
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小山田 耕二 Kyoto University, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (00305294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江原 康生 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (40324686)
伊藤 貴之 お茶の水女子大学, 理学部, 准教授 (80401595)
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Keywords | 可視化 / ボリュームコミュニケーション / シミュレーション |
Research Abstract |
平成20年度は、ネットワーク環境において性能を発揮できる大規模非構造ボリュームデータ向け可視化技術の開発を行った。非構造ボリュームデータとは、4面体や6面体が不規則に配置された空間で定義された数値データのことであり、有限要素法を用いた数値流体シミュレーション結果によくみられるボリュームデータである。具体的な研究成果としては以下の3点があげられる。 第一に、新しい粒子モデリング技術を取り入れた粒子ボリュームレンダリング技術の高度化を行った。具体的には従来粒子の属性として考慮しなかった粒子径と合理的な粒子密度関数の推定方法を開発し、これに基づく粒子発生を行いように改良した。この結果粒子径を小さくすればするほど画質の改善が実現できることを確認した。 第二に、従来ボリュームデータ全域を対象にした粒子生成手法を開発・利用していたが、これを格子毎に行うように変更した。この変更により、画質の劣化は認められることなく、さらに必要メモリにおいて大変有利な粒子生成手法を開発することができた。この新しい粒子生成手法によりネットワーク越しに分散化して保管されている大規模ボリュームデータに対して効率よくボリュームレンダリングすることができるようになった。 第三に、必要メモリの観点でボリュームレンダリングを断念せざるを得なかった大規模データのボリュームレンダリングが可能となった.具体的には、7100万1次要素・2400万2次要素からなるボリュームデータに対して昨年度設置したタイルド表示装置上で数フレーム毎秒のパフォーマンスでボリュームレンダリング表示を行うことができ、その成果は、大規模計算についての国際的権威であるSC08にてデモンストレーションされた。
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Research Products
(3 results)