2008 Fiscal Year Annual Research Report
インタフェース技術の脳科学からの知見に基づく高度化
Project/Area Number |
18300039
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 信 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (00243098)
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Keywords | ヒューマンインタフェース / 脳機能解析 / Brain Machine Interface |
Research Abstract |
本研究では、機能的MRIを用いた脳機能解析の手法を応用し、インタフェースと対峙した人間の認知的挙動と脳活動の関係を解明し、インタフェース評価へ脳機能解析を適用する手法を構築することを第一に目的とする。 今年度は、「脳に優しいインタフェース」という観点から、人と機械のインタラクションの一形態として注目されているBrain-Machine Interface(BMI)と感情の関係に関しての脳科学的研究を行った。具体的には、感情の想起に伴う脳活動をfMRIとNIRS装置により測定し、その対応付けを行った。本研究では詳細な感情を推定することが日的ではなく、感情を人と機械の間のインタラクションの一つのモダリティとして利用することが目的であるため、感情をNegative, Positiveの二つに大別し、意図的に想起したその状態・が脳活動として弁別可能であるかどうかを検討した。特に本研究では、fMRIによる詳細な計測と、実際的な状況で測定を行うことが出来るNIRS装置での計測を同じ被験者に対して行い、その相関を検討することを主眼として実験を行った。 結果として、fMRIによるグループ解析においては、感情想起に伴う脳活動を特定することができたが、実際的な状況で利用することが可能なNIRS装置では、一貫した脳活動のパターンを同定することはできなかった。しかしながら、六名の被験者中一名はfMRIでの賦活パターンとNIRS装置で計測した賦活パターンに類似性を見出すことができ、感情想起によるBMI実現の可能性を示唆する結果であると考えられる。
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Research Products
(2 results)