2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300040
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岩田 洋夫 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (60184884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 博明 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 准教授 (80312825)
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Keywords | バーチャルリアリティ / ロコモーションインタフェース / 歩行 / 全方向可動床 |
Research Abstract |
足の歩行動作による移動感覚を生成するためには、体全体が移動することなく脚の運動感覚を与える装置が必要である。そのような装置を実現するためには、歩行者が床を蹴って歩く時に、前に進む動きを打ち消す仕掛けが必要になる。 本年度は、歩行空間を上下も含めた3次元に拡張するため、各可動床に凹凸面の呈示機構を搭載することを行った。凹凸面の呈示は、各可動床に昇降機構を付加することによって実現できる。本研究では、各可動床の上面に上下動を与える方式を開発した。昇降機構はパンタグラフ機構とカム機構の組み合わせによって実現した。これらのアクチュエータを歩行者の足の位置に応じて制御することにより、歩行面に凹凸が与えられる。 階段や山道のように上昇・下降を続ける場合は、上下の移動の打ち消しが必要になる。その基本原理は、後ろ側の足を前進させる過程において、その前進量だけ、前側の足を後退させるということになる。すなわち、段差を上り下りする場合に、上る時は踏み上げた前側の足が、後ろ側の足の前進に対応して後退下降する。これは下ってくるエスカレータを逆に上る動作と同じである。下る時は踏み降ろした前側の足が、後ろ側の足の前進に対応して後退上昇する。段差がなくなった時には常に基準面に戻るようにしている。さもないと、次にくる仮想の段差に対応できないからである。この原理によって無限に続く凹凸面を上り下りする動作を実現した。この動作によってリアルな昇降感覚が得られる。
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