2008 Fiscal Year Annual Research Report
対話型自然言語の実時間コミュニケーション機能の基礎的検討
Project/Area Number |
18300045
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
堀内 靖雄 Chiba University, 大学院・融合科学研究科, 准教授 (30272347)
|
Keywords | 対話型言語 / コミュニケーション / 音声(聴覚言語) / 手話(視覚言語) / 指点字(触覚言語) / プロソディ |
Research Abstract |
1. 対話における手話者相互の関係の解析手話対話を分析した結果、手話は音声同様に話者交替規則に基いて会話が進行するが、手話が相手発話を妨げないため(音声では同時に話すと相手発話の妨害になる)、自分の話す順番が終了した後も情報を補足するような繰り返し現象が見られたが話者交替への影響はほとんどないことがわかった。 2. 音声のプロソディの分析音声のプロソディのひとつである声の高さを音声の生成モデルであるFOモデルで表現する計算方法を実現した。同じ音声からパワー、話速、FOモデルパラメータを変形することにより、異なる感情を伝達可能であることがわかった。 3. 音声・手話・指点字の実時間機能に関する結果実時間対話型自然言語である音声・手話・指点字において、文構造や係り受け構造を表わす情報として、発話速度(音声・手話・指点字)、FO(音声)、パワー(音声・指点字)、運動の大きさ(手話)等が用いられていることがわかった。また、強調においてもこれらの情報が使われていることがわかった。話者交替については、音声と手話ではほぼ同様の傾向が見られたが、手話では発話終了後にも補足的な情報を付加する現象が見られた。こ方、指点字の場合、原理的に発信と受信を同時には行なえないため、話者交代は発信者が行なっている。
|