2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳情報学の研究のための知的ポータルの構築に関する研究
Project/Area Number |
18300053
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
鍾 寧 前橋工科大学, 工学部, 教授 (70284263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峠 哲男 香川大学, 医学部, 助教授 (80197839)
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Keywords | 脳情報学 / 暗算活動 / 視覚刺激 / ERP / 特異性指向マイニング |
Research Abstract |
18年度では、主に人間の思考に関する実験(暗算実験並びに推論実験)の設計とデータ収集、脳波の特異性に着目するマイニング手法の研究を行った。 実験設計とデータ収集については、人間の注意、短期記憶、計算、答えの照合という脳内情報処理プロセスの時空間に着目した視覚刺激による暗算活動実験を設計し、MRIルームでも利用可能な128チャネルキャップによる脳波計測と、専用ツールによる精度の高いERPの導出を行った。その成果として、20人分の脳波データ(トポグラフィ含む)収集と、モニタに映し出される数の呈示方法の違いによるERPの差を捉えることに成功した。推論実験についても、実験の基本設計とデータ収集は完了しており、19年度ではこれらのデータに対し、個人差などの背景情報を取り入れた分析と評価を行う予定である。 また、データモデリングのための準備という位置付けで、ERPの特異性に着目するマイニング手法の研究を行った。チャネル間における特異性と、同一チャネル内の時系列間の特異性を同時に抽出する手法の開発を進めており、19年度では、さらなる手法の改良と、導出したERPやスペクトラムデータなどの実データの適用を試みる予定である。 分析に利用するfMRIデータに関しては、データを収集するために必要な実験環境の整備をハード・ソフトの両面から進めており、19年度においてfMRIによる実験とデータ収集を計画している。 尚、データ管理、分析のためのグリッド環境構築について、研究分担者の呉教授の渡米に伴い、18年度は研究を推進することが困難であったため、19年度の研究実施計画に盛り込むこととし、引き続きサーバの設置並びにグリッド環境の構築を行う。
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