2006 Fiscal Year Annual Research Report
感性計測による着衣ストレス計測手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
18300074
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上條 正義 信州大学, 大学院総合工学系研究科, 助教授 (70224665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 義雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (20150675)
佐渡山 亜兵 信州大学, 繊維学部, 教授 (70273076)
堀場 洋輔 信州大学, 繊維学部, 助手 (00345761)
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Keywords | 感性計測 / 衣服 / 着衣ストレス / 生理反応 / 心理反応 / 生体計測 / 手触り / 快適性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ある種類の刺激が呈示されたときにストレスの生理指標である心拍変動、発汗、末梢血流、脈派、血圧、呼吸変動、アミラーゼ活性、脳活動のうち、どの生理指標が、刺激に対して変化するかを測定し、刺激の種類と生理指標および生理指標間の関係性を明らかにすることである。刺激としては、着衣において発生することが顕著な圧迫、温熱、蒸れ、肌触り、痛みに着目し、これの刺激に伴う生理反応として、心拍変動、発汗、末梢血流、脈波、血圧、呼吸変動、アミラーゼ活性、脳活動を測定して、4種類の刺激がどのような生理反応とよく対応しているのかを調査する。さらに心理反応としてNASA-TLXによるストレスの自覚症状も測定して、刺激に対応する生理指標と統合した新しいストレス評価指標を作成する。本年度は、手触り感を評価するための接触時の物理的な特性を把握するための実験を行った。 3軸力覚センサを1個用いて、5種類のムートンの圧縮実験及び表面実験を行った。圧縮実験で得られた圧カ-変位曲線から、ムートンの圧縮特性を表す指標:圧縮線形性、圧縮エネルギ、圧縮回復性、圧縮柔軟係数、ヒステリシスを導出した。また、X軸、Y軸方向に加わる荷重から接線方向の荷重の合力を求め、その平均偏差を導出した。その結果とムートンの"弾力感"の官能量とを比較したところ圧縮線形性と接線方向の合力の平均偏差が"弾力感"に影響を与えていることが分かった。表面実験で得られた摩擦係数の変位からムートンの表面特性を表す指標:平均摩擦係数及び摩擦係数の平均偏差を求めた。その結果と"毛込み感"の官能量と比較したところ毛込みがあると感じるムートンは平均摩擦係数及び摩擦係数の平均偏差が低くなる傾向にあった。 アレイ状に配置したセンサからの出力信号問の位相差は毛の密度が高いと出力波形の位相は小さい傾向にあった。毛の密度との相関が高く、官能量では"毛込み感","毛さばき感"と対応していることが分かった。
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Research Products
(2 results)