2008 Fiscal Year Annual Research Report
感性計測による着衣ストレス計測手法の開発に関する研究
Project/Area Number |
18300074
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
上條 正義 Shinshu University, 大学院・総合工学系研究科, 准教授 (70224665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 義雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (20150675)
堀場 洋輔 信州大学, 繊維学部, 助教 (00345761)
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Keywords | 感性計測 / 衣服 / 着衣ストレス / 生理反応 / 心理反応 / 生体計測 / 手触り / 着心地 |
Research Abstract |
被服の着衣に伴うある種類の刺激が呈示されたときにストレスの生理指標である心拍変動、発汗、末梢血流、脈派、血圧、呼吸変動、アミラーゼ活性、脳活動のうち、どの生理指標が、刺激に対して変化するかを測定し、刺激の種類と生理指標および生理指標間の関係性を明らかにし、着衣快適性を表現するための指標を求めることが本研究の目的である。本年度は、3種類の内容について実施した。(1)ストレッサを温熱変化として、特に寒冷気候への変化速度を変えた場合の、心身反応測定を行い、ストレス反応を確認した。(2)手触り感を定量的に評価するための装置として、3次元力覚センサを用いたシステムを開発中であり、本年度は、ムートンを題材にして、手触り感を評価する方法について検討した。(3)洗濯によるタオル地の風合いの悪化や柔軟剤による悪化の軽減などを人の心理生理反応を測定することによって評価することを試みた。結果として下記の知見が得られた。(1)寒冷環境における生理的ストレス指標として、平均皮膚温、瞬時心拍数、副交感神経活動、末梢血流量、αアミラーゼ活性が評価指標として有用であることが確認された。(2)ムートンのような毛皮の風合いを評価する測定装置はなく、弾力感の評価システムとしての検証実験を行い、押しつけ方向の力とそれとは直行する方向の力を変数とする関数によって弾力感が評価できることを確認した。本計測システムが毛皮の風合い評価に有用であることが検証された。(3)洗濯回数を重ねることによって生じるタイル地の風合いの低下を材料特性及び人体に触れた際の心身反応を測定し、材料特性と心身反応の特性から布地が心身にどのような影響を与えるのかを評価した。そして、タオル地の風合い評価の規範設定の可能性について検討する。洗濯10回以上から風合いが低下し、ストレス反応を示した。柔軟剤処理によって、風合い低下、ストレス度が軽減されることが確認された。
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Research Products
(2 results)