2008 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活における事象音の認知に関する基礎的研究:「生活聴力」概念の提唱に向けて
Project/Area Number |
18300075
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
伊藤 精英 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 准教授 (90325895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 准教授 (60280327)
塩瀬 隆之 京都大学, 総合博物館, 准教授 (90332759)
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Keywords | 感性情報処理 / 生活聴力 / 聴覚 / 認知 / ヒューマンインタフェース |
Research Abstract |
【調理熟達化に果たす料理時に生起する事象音の認知の役割】 [料理行為遂行と事象音を記録するシステムの開発過程]映像・料理音を記録できるセンサを新たに設置し,さらにデータ記録用プログラムを開発する. [調理実験と調理時の音響解析] 目的:2種類の調理課題において調理遂行とそれらに関連する感覚的手がかりについて明らかにした。 方法:唐揚げと妙め物という2種類の調理課題を用いて、調理を被験者に遂行してもらい、調理行動を決定する際にどのような感覚的手がかりを利用しているのかについて言語報告させた。さらに、調理過程の事象音を録音し音響解析を行った。 結果:唐揚げ及び妙め物の調理課題を達成するために、被験者は多用な感覚手がかりを利用していた。また、謂理中の事象音を音響解析した結果、それぞれの調理過程に特有の音響特性の変化が認められた。このことは、唐揚げや妙め物を遂行する際に事象音に喚起することを考慮したデジタルレシピ開発の根拠となった。 さらに注目すべきは、妙め物の調理過程の音響解析から、事象音にいわゆる超音波領域の強い音が含まれていた。このことは、料理や食事と癒しとの関連性に関する新たな研究課題を示唆するといえる。
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Research Products
(2 results)