2009 Fiscal Year Annual Research Report
日常生活における事象音の認知に関する基礎的研究:「生活聴力」概念の提唱に向けて
Project/Area Number |
18300075
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
伊藤 精英 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 准教授 (90325895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 健一 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60280327)
塩瀬 隆之 京都大学, 総合博物館, 准教授 (90332759)
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Keywords | 感性情報処理 / 生活聴力 / 聴覚 / 認知 / ヒューマンインタフェース |
Research Abstract |
【音源定位に関する研究】 [音源の個数と音源定位との関係に関する心理学的実験] 目的:音像の個数とその特定の正確性との関連性を明らかにした. 方法:被験者は,晴眼者40名盲人5名であった.静止音源3種類,移動音源3種類を一つの音刺激に合成し,ヘッドフォンにより提示した.被験者は,どのような音が聞こえたか,何個聞こえたかを報告した. 結果:個人差が大きかったが,最低でも,5種類,5個の異なる音を聴取可能であり,最大で20個の音を分離して聴取していた.注目すべきは,晴眼者よりも,盲人の方が多くの音を聞き分け,「且つ記憶していた.移動音源は異なる車種の音であり,それらを別の音として聞き分けて記憶していたのが盲人であった.生活上,頻繁に聴取している車輌音はより鋭敏に且つ強く記銘されることが示唆された. 【3次元音響VRを用いた道路横断場面における音場の認知と事象音による自己の行為の制御】 [道路横断訓練システム(crossing road training system : CRTS)の開発] 3次元仮想音場を利用して,盲人の道路横断訓練システムを開発する.開発に当たっては,これまでの心理学的実験を踏まえ,音響変数をある程度自由に変更できる仕様を目指す. 3次元仮想音場サウンドスペースプロセッサ及び音源提示を行うプレーヤは,MIDIで制御される.これらの制御及び,サウンドスペースプロセッサの音響変数の変更に関わるプログラムを開発した.プログラム(ソフトウエア)は,Windows上で動作し,VC++で開発された.GUIの改良を行い実際に使用できるソフトウエアとして近日中に公開予定である.
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Research Products
(7 results)