2008 Fiscal Year Annual Research Report
顔と物体の高次視覚印象の予測モデルと共通的感性にもとづく造形デザインへの応用
Project/Area Number |
18300076
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
赤松 茂 Hosei University, 理工学部, 教授 (50339503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
行場 次朗 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50142899)
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Keywords | 感性情報処理 / 高次視覚印象 / 画像認識 / 画像生成 / 造形デザイン / 視線知覚 / 国際情報交換 / オーストリア,イギリス |
Research Abstract |
1.昨年度に引き続き、平成15-17年度の基盤研究(B)「顔の多義的・統合的印象を創出する高次元ダイナミックモデルの構築とイメージ処理応用」の成果である印象変換ベクトル法による高次視覚印象の人為的操作法をべースとして、研究対象とする視覚像や高次印象の種別、視覚像の観察条件、印象予測モデルの工学的応用領域、のそれぞれについての拡張を行った。 (1)印象変換ベクトル法において、Fisher線形判別関数に基づいて求まる射影軸方向ベクトルの代わりに、SVM(Support Vector Machine)で得られるSupport Vectorを印象変換ベクトルの抽出に用いる手法について、その有効性を実験により検証した。 (2)3次元形状にさまざまな多様性をもつ人工造形物の例として引き続き自動車車体をとりあげ、印象変換ベクトル法による印象操作によって、好みのデザインを創成できることを確認した。 (3)とくに顔を対象として、その高次視覚印象(評価性、活動性、力量性、魅力、良さなど)の特性を心理学的手法によって明らかにする検討の一環として、動的に変化する顔パターンから認知される高次視覚印象についての心理的・表象的な慣性効果、および、繰り返し提示される刺激に対しては「好ましさ」に関する認知的・情緒的評価が高まるといわれる単純接触効果を実験によって確認した。 2.昨年度に開発した、個人性、姿勢、表情、視線など顔の見え方を規定する要因を独立に制御できる3次元顔CGモデルを視覚刺激として用いた心理実験を実施し、顔画像の提示条件によって視線の知覚がどのように影響されるのかを明らかにした。
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