2009 Fiscal Year Annual Research Report
情報幾何学および情報理論を用いた学習機械の特性解析
Project/Area Number |
18300078
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
池田 和司 Nara Institute of Science and Technology, 情報科学研究科, 教授 (10262552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 一貴 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (20405492)
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Keywords | 機械学習 / 情報幾何学 / 情報理論 / 形状記述子 / 形状認識 / Shape Context |
Research Abstract |
昨年度から実施している忘却係数を持つSVMの学習曲線導出の研究,モジュラーネットワークSOMの学習特性の研究,神経スパイク時系列の情報幾何学による最適特徴抽出法の研究をまとめ,それぞれ論文として投稿した.このうち,SOMに関するものはすでに掲載されている.その他には下記のような研究を行った. ・ 機械学習の手法を音楽情報科学にも応用した.ここでは,音響信号がどの楽器の音かを判断するのではなく,どんな信号を同一楽器と扱うべきかという発想の転換とともに,その幾何学的性質を考察することで,従来選りすぐれた分類性能を示す楽器分類器を提案した. ・ 昨年度に構築した自動車のブレーキ警報システムにもさらに改善を加えた.従来のシステムでは時々刻々と観測きれるデータをそのまま学習データとして用いていたが,それでは危険な状態のテータも学習され,結果的に警報の感度が鈍くなるという問題があった.そこでブレーキの時系列を隠れマルコフモデルでモデル化し,通常とは異なるブレーキ時系列を危険な状態と判断し学習テータから除去することで頑健性を向上させた. ・ センサーネットワークを利用したオフィスログデータにおける因子分解に基づくデータマイニンク手法について,因子の時間発展を仮定した行列因子分解やクラスタ構造を仮定した行列因予分解,あるいはテンソル因子分解など,より高度なモテル化を行った. ・ Shane contextなどの従来の形状認識アルゴリズムにおいて,各ビンの相対的位置関係を考慮しないという問題を解決するため,新しい形状記述子を提案した.その有効性は計算機実験により確認され,この成果は論文としてまとめ,すでに掲載されている.
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