2007 Fiscal Year Annual Research Report
コンディショナルCdc42ノックアウトを用いた神経回路形成・シナプス可塑性の研究
Project/Area Number |
18300106
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
饗場 篤 Kobe University, 大学院・医学系研究科, 教授 (20271116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 武志 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (30362768)
葛西 秀俊 神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40403232)
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Keywords | Cdc42 / ノックアウトマウス / Rhoファミリー / 大脳皮質 / 小脳 |
Research Abstract |
本研究では、RhoファミリーGTPase Cdc42が制御するアクチン細胞骨格の再構成がシナプス形成・維持、シナプス可塑性、運動学習等でどのような役割を果たしているかをin vivoで検討するため、神経細胞特異的Cdc42ノックアウトマウスの作製・解析を計画し、本年度は以下の実績を得た。 1.終脳特異的Cdc42ノックアウトマウス floxed-Cdc42マウスとEmxl-Creマウスを交配することによって、大脳皮質・海馬・嗅球特異的にCdc42を欠損するcdc42(flox/flox);Emxl(cre/+)を作製した。cdc42(flox/flox);Emxl(cre/+)は、コントロールマウスと比較し低体重であった。ウエスタンブロット解析の結果、このマウスの大脳皮質ではCdc42タンパク質の発現が減少していた。また、脳切片のニッスル染色を行ったところ、大脳皮質が著しく肥厚している一方、海馬の萎縮が観察された。これらのことから、Cdc42は終脳の発生に重要な役割を担っていることを明らかにすることができた。 2.小脳プルキンエ細胞特異的Cdc42ノックアウトマウス floxed-Cdc42マウスとL7-Creマウスを交配することによって、プルキンエ細胞特異的にCdc42を欠損するcdc42(flox/flox);L7(cre/+)を作製した。cdc42(flox/flox);L7(cre/+)は明らかな小脳失調を示さず、組織学的解析では小脳の構造の大きな異常は認められなかった。
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Research Products
(6 results)