2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯胚より樹立した歯の前駆細胞を用いた歯再生のための細胞導入治療法の開発
Project/Area Number |
18300159
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
杉山 俊博 Akita University, 医学部, 教授 (00127242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小代田 宗一 秋田大学, 医学部, 講師 (80400480)
永井 宏和 秋田大学, 医学部, 講師 (50282190)
中田 憲 秋田大学, 医学部, 助教 (50400510)
小泉 幸央 秋田大学, 医学部, 助教 (80353465)
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Keywords | 細胞工学 / 歯胚 / エナメル芽細胞 / 象牙芽細胞 / 歯再生 |
Research Abstract |
本年度は我々の研究室で樹立したエナメル芽前駆細胞と象牙芽前駆細胞についてその機能発現に関する研究を行った。最終目的はin vivoで歯再生を達成するための最適な効率のよい細胞外マトリックス(足場)を開発することである。Matrigelはよく利用されているマトリックスである。ヌードマウスの皮膚にMatrigelに包埋したエナメル芽前駆細胞を移植したところ100%細胞に石灰化が起こった。一方、Matrigelに包埋した象牙芽前駆細胞を同様にヌードマウスに移植しても組織学的に何も観察されなかった。そこで、PuraMatrix(水溶性の人工合成低分子ペプチドの水溶性ゲル)を用いたところ、6週間後に移植した象牙芽前駆細胞の約25%に有意な石灰化したコラーゲン塊が出現した。最近、エナメル芽前駆細胞と象牙芽前駆細胞を立体的に共存させる方法で移植実験を行っており、観察中である。このようにin vivoにおける実験は生理的な環境に即しているので有益な結果をもたらした。一方、in vitroでの上皮-間葉系細胞の混合実験は器官形成過程における相互作用(組織-細胞、細胞-細胞間の相互作用)を検討するために有力な手段となる。我々は2種類の前駆細胞の2次元共培養系を開発した。基底膜は歯根形成に必須であるので、ポリマー性膜の表面に基底膜をコートしたインサート上にPuraMatrix内に封入した細胞をサンドイッチ様に封入した培養法を考案した。予備実験では細胞外マトリックスの中に石灰化が観察された。しかし、2週間の長期培養ではマトリックスの壊裂が起こった。新たに開発した方法は機能発現の制御メカニズムを解明する上で有用な環境を提供することが示唆された。今後細胞の培養法を改良して石灰化の制御を目指す。
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Research Products
(4 results)