2007 Fiscal Year Annual Research Report
脳腫瘍に対する新規超音波セラグノーシス・システムの開発
Project/Area Number |
18300175
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
馬目 佳信 Jikei University School of Medicine, 医学部, 教授 (30219539)
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Keywords | 脳腫瘍 / 超音波診断 / 超音波治療 / 音響化学療法 / マイクロバブル |
Research Abstract |
脳腫瘍は補助療法を行っても悪性の予後不良な疾患でありより有効な治療法の開発が望まれている。この際、本腫瘍は頭蓋外への転移を起こさないため手術後の局所再発さえ制御できれば患者の長期生存が期待できる。この研究では脳腫瘍を対象に超音波を用いて高感度・リアルタイムのイメージングで診断を行いながら腫瘍を治療するセラグノーシスシステムの開発を進めている。 本年度はシステムを構築するための予備検討を行った。装置を試作するのに際し診断用超音波は現在医療で用いられている規格を用い、治療用の超音波は診断用より高強度の超音波を発信するトランスデューサーを作製することにした。診断用プローブの選定を3次元培養した脳腫瘍およびラット皮下脳腫瘍モデルで検討し、画像が最も鮮明に見えることや治療用のトランスデューサーと一体化して設計することなどを念頭にフィンガータイプのプローブの規格を決定した。次いで治療用治療用のトランスデューサーについて大きさ(口径)と発振数によるビームの集積性の関連を調べた。昨年度の成果から200kHz低周波数域の超音波で検討を行っていたが超音波ビームの分布を調べると分散が広く焦点を絞り照射するのが難しいことが分かった。そこで周波数は200kHzとそれより安定してビームの照射が可能な500kHzに関してさらに検討した。どちらの周波数においても口径40cmのトランスデューサーでは中心に診断用プローブを組み込むためサイドローブや深さ方向の収束性の悪さからビームを綺麗に形成することができなかった。口径を60cm-にすると中心に診断用プローブ19mmの角穴を開けてもビームの収束が可能であった。ただしこの場合でも500kHzの方が200kHzの周波数のものより分布が密であった。 今回試作する機器の診断用プローブおよび治療用トランスデューサーの規格が決定されたので来年度より装置の組み立ての開始を行う。
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Research Products
(2 results)