2006 Fiscal Year Annual Research Report
三次元心エコー図による僧帽弁形成術のための僧帽弁複合体立体模型製作システムの開発
Project/Area Number |
18300177
|
Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
吉田 清 川崎医科大学, 医学部, 教授 (60322583)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
種本 和雄 川崎医科大学, 教授 (90330547)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 助教授 (10152365)
大倉 宏之 川崎医科大学, 助教授 (30425136)
岡橋 典子 川崎医科大学, 助手 (00351891)
|
Keywords | 三次元 / 心エコー図 / 僧帽弁形成術 |
Research Abstract |
本研究では、われわれが開発した三次元超音波解析ソフトを利用し、僧帽弁手術前の三次元模型を作ることにより個々人における最適な術式を決定するための新たな診断法として確立することを目的とし、さまざまな病態における弁立体形状を解析することと同時に、三次元データから正確な模型を作るための研究を行った。 実験モデルとして、開胸犬を用いて人為的に僧帽弁逆流を発生させ、逆流発生過程を通して三次元的に僧帽弁形状を経時的に解析し、心室や心房の立体構造と僧帽弁立体構造との関係を明らかにすることに成功した(研究内容は19年日本循環器学会で発表、アメリカ心エコー図学会で発表予定)。 臨床例では、さまざまなタイプの僧帽弁逆流患者のデータを解析し、それぞれの形態的特徴を解析することができた。具体的には、僧帽弁逆流の原因として最も多く見られる僧帽弁逸脱症の弁の異常を、手術前に三次元表示し、初めて逸脱程度の定量化にも成功した(18年アメリカ心エコー図学会で発表)。また、心筋梗塞に伴う僧帽弁逆流についても、これまでにわからなかった梗塞のタイプ別の僧帽弁形状の特徴を観察・解析することができた(J Am Soc Echocardiogrに発表) さらに、ソフトウェアの開発では、改良をつづけ、立体モデルヘの出カテストを繰り返し、正確な弁立体モデルを作成できるよう研究を続けている。 これらの研究成果をもって、さらに臨床・基礎研究をつづけ、術前のシミュレーション手術にむけてのモデル作成を続けていく予定。
|