2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経カラム電気刺激による視覚再建のための多角的アプローチ
Project/Area Number |
18300184
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 天美 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00233776)
平田 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30372626)
依藤 史郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80191675)
田野 保雄 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80093433)
関野 正樹 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助手 (20401036)
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Keywords | 視覚再建 / 電気刺激 / 脳磁図 / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
1)ラットを用いた網膜光刺激と視覚野神経カラム刺激の比較 健常ラットの視覚野に微小多点電極を視覚野に刺入し、網膜光刺激を与え、field potentialおよびspikeをマルチチャンネル神経信号収集システムにて記録・解析している。ネコを用いた実験系を現在構築中である。 2)健常者・視覚障害者に対する視覚野高頻度経頭蓋磁気刺激 健常者・視覚障害者を対象にナビゲーションガイド下に高頻度経頭蓋磁気刺激を行い、誘発される視覚の性状・位置・時間等を詳細にマッピングした。健常者では刺激部位と誘発視覚の関係は機能解剖に合致し、高頻度刺激でより安定した誘発視覚が得られた。この結果を応用して経頭蓋磁気刺激を用いた人工視覚システムを特許申請した。脳梗塞による視野障害者では誘発視覚は視野の境界付近に誘発されることが多かった。 3)経頭蓋磁気刺激時の脳内誘導電流分布の有限要素法を用いたシミュレーション 経頭蓋磁気刺激時の脳内誘導電流の空間分布を有限要素法を用いてシミュレーションした。小脳半球をターゲットに刺激点を設定した場合、小脳半球表面に比較的限局した誘起電流が生じることが明らかになった。 4)開口合成脳磁図、脳表電極を用いた視覚野機能評価 視覚路近傍病変を有する患者に対して広視野角でのPattern reversal刺激を行い、開口合成脳磁図にて視覚誘発磁界を調べた。その結果、視覚刺激によりγ帯域の同期反応を後頭葉視覚野に認め、その局在は機能解剖学的に視野障害に合致した。また術中に脳表電極を後頭葉に留置し、視覚刺激に対するγ帯域の同期反応を計測した。その結果一次視覚野の局在が正確に同定でき、視覚機能温存に有用であった。
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Research Products
(5 results)