2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経カラム電気刺激による視覚再建のための多角的アプローチ
Project/Area Number |
18300184
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
吉峰 俊樹 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (00201046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 雅之 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30372626)
依藤 史郎 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80191675)
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Keywords | 視覚再建 / 電気刺激 / 脳磁図 / 経頭蓋磁気刺激 |
Research Abstract |
1)動物実験にもとづいた視覚野神経回路網の解析 健常ラットの視覚野に微小多点電極を挿入し、網膜光刺激を与え、視覚野に生じるfield potentialおよびspikeをマルチチャンネル神経信号収集システムにて記録・解析した。Joint PSTH解析から推定される機能的ネットワークは数学的にはスモールワールドネットワークに相当すると考えられた。これは本ネットワークモデルの妥当性を実証し、今後の人工視覚研究の発展にもつながる重要な成果と言える。 2)視覚野高頻度経頭蓋磁気刺激(rTMS)の定量解析と人工視覚への応用 ナビゲーションガイド下に高頻度経頭蓋磁気刺激による誘発視覚の性状・位置・時間等を詳細なマッピングの結果を国内雑誌に掲載した。さらに本成果にもとついてrTMSを用いた人工視覚装置の国内特許を取得した。 3)律動変化を用いた脳磁図による視覚野機能検査法の確立 開口合成脳磁図法を用いてγ帯域律動変化にもとづいた視覚野機能検査法を確立し、臨床での利用を開始した。病変・治療が視覚路に関連する脳外科術前患者に対して術前視覚機能評価法として広く利用している。 4)視覚路関連病変に対する硬膜下電極を用いた術中視覚野誘発反応の計測 視覚路近傍の脳外科手術においてフラッシュ光刺激に対する視覚誘発反応を硬膜下電極にて計測した。鳥距溝周囲の後頭極に明瞭なγ帯域律動を認められ、術中視覚機能評価として有用であることが実証された。またさらに精密な評価を可能にする高密度電極の国際特許を申請した。 5)術中視覚機能モニタリングシステムの構築 視覚野γ帯域律動変化を指標とした視覚機能温存手術のための術中マルチディスプレイモニタリングシステムを開発した。
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Research Products
(26 results)