Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊福部 達 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70002102)
畠山 卓朗 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (50351200)
福島 智 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (50285079)
巖淵 守 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (80335710)
苅田 知則 愛媛大学, 教育学部, 講師 (40363189)
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Research Abstract |
本年度は,支援技術コーディネータ養成システムの樹立のプロトタイプを構築するために,a)カリキュラムの内容,b)効果的な教育方法,c)受講者への支援体制のあり方,d)達成度評価基準の作成等を行い,その養成システムに基づいて研修を実施し,カリキユラムや研修方法等の適切さを検討し修正するというアクション,リサーチを行う予定であった。 カリキュラム開発の一環として,機器開発者からその開発経緯を聞き取り,当事者参加の意義と機器開発史を取りまとめてカリキユラムの充実を図ると同時に,障害理解教育の方法を検討し,プロトタイプを作成した。そして,そのカリキュラムを用いて筋ジストロフィのある障害当事者8名に対し10時間の研修を実施した。その中で,就労経験の無い障害当事者が就労に対し現実的イメージを描けておらず,また,電話やメールでのコミュニケーションスキルが不十分な点などが問題として明らかになった。現状では企業の開発労務への参加は困難と考え,当研究室の支援技術データベースの開発作業に従事してもらうこととした。研修の評価については,知識レベルでの差は大きくなく開発作業の中の一部の課題として,特定の機器利用を調査するといった模擬課題を通して評価を行なった。その評価に基づき4名をアクション,リサーチの協力者として選んだ。アクション,リサーチの評価についてはある程度の期間が必要であり,現在も継続中である。支援体制のあり方については,当研究室の定期的なミーティングへの参加を図るビデオカンファレンスシステムの導入を検討しており,次年度はその評価も実施する。また,聴覚障害のある研修生を想定し効果的情報提供についても検討した。 この研修プログラムの内容は障害当事者のみならず,支援技術開発を目指す研究,開発者にとっても重要な資料となる。また,本研修システムは障害のある人の就労を支援する上でも重要な役割を果たすと考える。
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