2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300212
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
宇佐美 隆憲 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (70184463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 順一 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (20122989)
木内 明 東洋大学, ライフデザイン学部, 助教授 (70298181)
金子 元彦 東洋大学, ライフデザイン学部, 講師 (40408977)
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Keywords | 身体技法 / 伝統スポーツ / 伝承 / コーチング / ドイツ / 韓国 / ミャンマー / 中国 |
Research Abstract |
1年目にあたる本年度は、研究対象となる地域において伝統スポーツの予備調査を実施した。我々は、これまでフィールドとしてきた調査地(ミャンマー・ドイツ・韓国・中国)に赴き、本研究を円滑に進めるための協力を関係各所に依頼するとともに、現地協力者との事前打ち合わせをおこなってきた。研究代表者の宇佐美は9月にミャンマーにおいてチンロンを対象とした参与観察をおこない、また共同研究者の松尾と金子は、8月にドイツにおいてヤーン体操祭の観察ならびに資料収集を実施した。また、木内は12月に韓国・中国において太極拳の参与観察をおこなった。本研究における参与観察とは、人類学で用いられている方法に基づくもので、調査者たちは対象とする当該スポーツを自らがおこなうとともに、現地語を通してその指導方法を確認しながら、フィールドデータの蓄積を続けている。 さらに我々は、本研究の特徴のひとつである共同調査を、3月の年度末にミャンマーにおいて実施した。ミャンマーではスポーツ省の局長と面会し、調査協力を得た後、ヤンゴン市内で実施されている、さまざまなスポーツの指導場面を観察した。 また、調査のための打ち合わせも含めて、研究会を5月、7月、11月、1月、2月、3月に実施し、それぞれの研究フィールドについての理解を共有するとともに、本研究を進めていくために必要な基礎的理論の批判的な検討をおこなった。これによって、次のことが確認された。すなわち、現在中心となっている人類学的な方法を補完するために、社会史あるいは現象学、さらには構築主義的観点からも、身体技法の伝承を説明できる可能性が十分に認められたのである。 次年度以降は、それぞれの調査地において本調査を実施するとともに、ミャンマー以外の対象地域を共同調査する。また、本研究に関連する研究者を招聘し、今年度と同様に研究会を開催する予定である。
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Research Products
(7 results)