2007 Fiscal Year Annual Research Report
ウェブによるがん生存者の遠隔ストレスマネジメントシステム開発研究
Project/Area Number |
18300221
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
宗像 恒次 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90132878)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 佐由理 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (10334054)
|
Keywords | がん生存者 / SAT学習プログラム / Web / 気功 / 免疫能 / 心理ストレス耐性 |
Research Abstract |
(1)研究目的:Webを用いたがん生存者のストレスマネジメントための電子学習プログラムを開発することである。当該年度の研究目的は、Webでの利用ができるように、DVD化した電子学習プログラムの予備的介入を行い、介入効果と、Web使用上での課題を明らかにすることが目的である。(2)研究方法:平成19年11月〜平成20年2月の間に,都内のがんを専門とする診療所において、研究ボランティアを募集し、調査の趣旨について説明し同意を得られた22名(男性6名、女性16名)を介入対象とした。研究デザイン;単一群の時系列デザイン介入方法;1時間の気功の実施,がん生存者のための電子学習プログラムSATDVDの視聴(以下SATDVD)。評価方法;心理特性は、自記式質問紙票調査により、介入前、気功教室直後、気功教室1週間後、SATDVD視聴後、その後1週間後の5時点で測定。生化学データは気功教室、SATDVD視聴の前後で、唾液を採取し比較。測定項目;性別、年齢、心理特性尺度(抑うつ度、情緒的支援認知度、自己抑制度、感情認知困難度、問題解決型行動特性)。生化学データ(唾液中副腎皮質ホルモン、唾液中アミラーゼ、唾液中IgA)(3)結果:気功法では、全ての心理特性の得点には、有意な変化は認められなかった。一方、SATDVD視聴前、直後、1週間後で比較すると、抑うつ度、自己抑制度、感情認知困難度、自己解離度、PTSS得点の有意な低下を認めた。問題解決度は有意な変化は認められなかった。また、気功教室参加、DVD視聴ともに、介入後に有意な副腎皮質ホルモンの低下とIgAの増加を認め、アミラーゼは有意な変化は認められなかった。(4)結論:本電子学習プログラムは、心理特性と生化学データ共に改善効果が確認された。また、機能の追加点や改善点が明確になり、本介入実施前にプログラムの改良を行い、ユーザビリティーを高める。
|
Research Products
(9 results)