2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300223
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
西岡 伸紀 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (90198432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝野 眞吾 , 副学長 (70098523)
石川 哲也 神戸大学, 発達科学部, 教授 (60082989)
衛藤 隆 東京大学, 教育学研究科, 教授 (20143464)
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Keywords | 学校安全 / 包括的評価 / システム |
Research Abstract |
滋賀県草津市と共同で試作した学校安全対策評価システムソフト(CD-ROM版)について、滋賀県草津市の小・中学校から、使用する際の長所と短所に関する情報を収集・整理し、日本学校保健学会で発表した。長所としては、安全対策上の課題を把握できたことが挙げられた。例えば、日常や緊急時の安全確保での高意識と自然災害での低意識、応急手当の全員講習の必要性等である。また、システムの特性が長短両面を有する点の指摘があった。具体的には、項目を統一することによる利点(学校間の比較や経時変化の確認)と学校独自の点検項目を追加できない問題、管理職による評価と一般教員による多面的評価の利点と評価結果が一貫しない課題、選択肢が少ないことの操作性と評価結果の信頼性の問題などである。改訂の要望としては、入力途中のデータ保存、評価項目の精選が挙げられた。 さらに、学校安全対策の概要や対策を決定する際に考慮すべき構成要素を明らかにするため、学校安全対策について整理し、論文・著書として表した。また、研究分担者の衛藤は、世界的に広がりを見せる新たな安全対策であるセイフティプロモーションについてまとめた。 加えて、海外の文献、およびストックホルムのKarolinska研究所での国際研修から、安全対策の枠組や構成要素に関する情報を収集・整理した。国際研修では、講義及び研究所研究者との合議を経て、本研究計画について検討・発表し、研究所教授及び参加者から指導・意見を受けた。その結果、枠組では、Haddon Matrixが相変わらず重要な役割を果たしていること、しかし、当初のモデルに安全対策を意志決定する際の要素(経済性等)が加えられたモデルが開発されていることなどが明らかになった。今後の課題として、ソフト開発に関する工学系の文献の参照、ソフトの有効性評価のための研究対象校数の検討が指摘された。
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Research Products
(5 results)