2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300228
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
瀧口 正樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40179578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日和佐 隆樹 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (30260251)
田村 裕 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教授 (50263174)
岩瀬 克郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (80322030)
松本 絵里子 千葉大学, 大学院医学研究院, 技術職員 (20422256)
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Keywords | SREBP / 脂質合成 / 概日リズム / 生物時計 / 視交叉上核 / 光同調性時計 / 摂食同調性時計 / マイクロアレイ解析 |
Research Abstract |
(1)脂質合成を統御する転写調節因子sterol regulatory element binding protein-1c(SREBP-1c)の肝臓における発現の日周リズムの制御機構-SREBP-1は脂質・コレステロール合成系遺伝子群を統御する転写因子であり,第1エクソンの違いによるSREBP-1aとSREBP-1cのアイソフォームが存在する。今回,肝臓におけるSREBP-1遺伝子発現の日周リズムを制御する機構の解析を行なった。夜行性のマウスを12時間:12時間の明暗周期,自由摂食下に飼育し,4時間毎に肝臓よりRNAを抽出した。ノザン法によりSREBP-1(a+c) mRNAレベルを測定すると暗期開始後にピークを有する日周リズムを示した。続いてreal time RT-PCR法により分別的にSREBP-1aおよび-1c mRNAの発現リズムを調べると,SREBP-1aにはリズムが認められず個体差も大きかったが,SREBP-1cでは,ノザン法と同様に明暗周期に同調するリズムが見られた。また、SREBP-1(a+c) mRNAレベルのピークは、6:18および18:6の明暗周期では12:12に比べ,それぞれ,前方および後方に変移することが示された。一方、放出赤外線検出法により単位時間自発運動量を測定すると,12:12、18:6の明暗条件では暗期開始直後に行動量が増加した。6:18では暗期開始後,約2時間から行動量が増加した。以上より,明暗周期は行動リズムとして検出された覚醒・睡眠リズムを通して摂食タイミングを規定することによりSREBP-1c遺伝子の発現の日周リズムを制御すると考えられた。 (2)視交叉上核において光刺激に応答して発現が変動する遺伝子の検索-視交叉上核のリズムの光によるリセット機構ならびに光応答性出力機構の解明を目的として,暗期における光照射後2時間および6時間にマウス視交叉上核において発現が変動する遺伝子のマイクロアレイ解析を行ない,多数の候補遺伝子を得た。また,real time RT-PCR法にPer-1およびFos等のマーカー遺伝子のmRNAレベルの上昇を確認した。現在,アレイ解析の結果をreal time RT-PCR法にて確認中である。
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Research Products
(9 results)