2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域-大学-自治体の連携と世代間交流による介護予防運動プログラムの実践と評価
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18300234
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
植木 章三 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (00241802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳賀 博 東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (00132902)
藤澤 宏幸 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (20316425)
春日井 淳夫 明治大学, 政治経済学部, 教授 (80204402)
小笠原 正志 下関市立大学, 経済学部, 助教授 (70204055)
串間 敦郎 宮崎県立看護大学, 看護学部, 教授 (20214950)
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Keywords | 介護予防 / 世代間交流 / 運動プログラム |
Research Abstract |
平成18年度は、地域高齢者の元気度に応じた多様なニーズに対応できる運動プログラムを準備するとともに、このプログラムの実践と普及を図るために、地域と大学、自治体が連携し、各構成員が世代を越えた交流を通じて、高齢者が運動プログラムに積極的に取り組むためのシステムを構築した。プログラムが地域高齢者のみならず、多世代のボランティアリーダーにどのような効果をもたらすのかを明らかにするために、宮城県登米市(約2500名)と宮崎県宮崎市佐土原町(約300名)・三股町(約900名)を研究対象地区として、65歳以上の要支援・要介護を除く高齢者を対象としたベースライン調査ならびに身体機能測定を実施した。宮城県登米市、宮崎県宮崎市佐土原町ともに運動プログラムを実践指導する教室を開催する介入地域と開催しない対照地域を設定した。また介入地域には、本研究で開発した運動プログラムを実施する教室(運動教室)としない教室(体操中心の健康教室)を設定し、開発した運動プログラムそのものの効果についても検証を試みた。運動教室参加者には、登米市の場合、長座位立ち上がり時間4秒以上の者を選定し(274名)、宮崎市の場合は、4秒以上に加えて参加呼びかけに賛同した者(90名)を選定した。そのうち、運動教室に参加を表明したのは登米市で36名、宮崎市で30名であった。運動教室は平成18年10月〜平成19年3月までの6ヶ月間で15回開催し、対照となる健康教室は6回開催した。その前後に聞き取り調査と身体機能(歩行速度、長座位立ち上がり、握力、開眼片足立ちなど)を実施した。その結果、運動教室と健康教室ともに身体機能の一部(登米市ではUp&Go、長座位立ち上がり、これに加えて宮崎市では握力等)に有意な改善がみられた。しかし、運動教室と健康教室との間に有意な交互作用が認められず、両者の間に明確な改善パターンがみられなかった。
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