Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 和子 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (50379070)
仲 隆介 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10198020)
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
浦川 宏 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10183211)
大谷 芳夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00192518)
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Research Abstract |
本研究では,「色彩」に注目し,生活者の色彩感覚が消費購買活動にどのくらい影響を与えているのか研究を行い,考察を深めた.その目的は,人間の色彩にかかわる感覚と感性を調べ,消費購買活動に色彩によって感じる印象や感情がどの程度寄与しているのか数量的に知ることで,生活者の立場に立ったモノづくりをしていくことにフィードバックすることにある. 具体的には,まず,人間の色彩にかかわる感覚と感性をいくつかの角度から調べ,そして,生活者の色彩感覚が消費購買活動に及ぼす影響を知るために,前年度に得られた結果ならびに継続中の研究を元にして,色彩感覚の数量化,消費購買動機・活動の調査を行った.そして,得られたデータを統計手法による解析,数量化,ならびに比較を行い,生活者の色彩感覚が消費購買活動に及ぼす影響を,得られた数量的な解析結果を踏まえて考察した. その結果,人間の色彩にかかわる感覚と感性に関して知見を得るとともに,たとえば,色彩から受ける季節感が与える影響とその数量化を試み,評価システムを構築した.また,アパレル製品などのファッション製品に関しては色彩が消費購買活動にかなり影響を与えていることがわかった.一方で,家電製品では,色彩は直接的にはそれほど大きくは寄与しないが,価格によって機能がほぼ決まっている現在の製品供給の中では,相対的に色彩や形のデザインが消費購買活動に寄与することが推測された.さらに,海外との比較では,色彩の寄与の類似点と相違点とを見出した.
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