2007 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦・授乳婦の骨密度検診の提案および食生活指導方針の確立
Project/Area Number |
18300253
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
米山 京子 Nara University of Education, 教育学部, 教授 (30079743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 順子 京都文教短期大学, 家政学部, 教授 (30076880)
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Keywords | 骨密度 / 超音波骨密度測定法 / 食生活 / カルシウム栄養 / 妊婦 / 授乳婦 / 蛋白質栄養 / 骨吸収 |
Research Abstract |
以下の2方法によるデータ収集、および過去のデータを用いた論文作成を行った。 1.2007年7〜9月に昨年度からの追跡者で出産後の授乳者について、出産後6カ月の骨密度測定、および授乳状況、食生活状況、尿、血液中骨代謝物質の測定を行った。栄養調査の得られた14人について、昨年のデータをもとに縦断的解析を行った。2.2007年11月〜2008年(現在も進行中)に、あらたに妊娠初期の対象者30人について、昨年度と全く同様の方式により、コホート研究を開始した。本年3月現在、妊娠中期の測定・栄養指導・調査を進行中である。昨年度の対象者を加えた100人について、妊娠初期の骨密度とライフスタイルについて、横断的解析を試みた。縦断的解析の結果は、(1).出産後6カ月では出産時に較べ-21%〜+10.3%とさらに低下した者と回復した者の個人差が大きかった。(2).骨形成指標(BAP, Osteocalcine)は上昇、骨吸収指標(DOP, NTx)は低下しており、骨形成が亢進していることがわかる。(3).尿中尿素窒素は骨密度変化率と有意の負相関が見られ、たんぱく質摂取量が多い程、骨密度が低下したことを示唆する。 横断的解析は、Ca剤を摂取していた3名を除き97名について解析した。その結果、 (1)骨密度は最頻値80〜85でほぼ正規分布を示した。 (2)出産回数が多いほど骨密度が低い傾向が見られた。 (3)骨密度は測定時のBMI(r=0.288, p=0.002)および妊娠前のBMI(r=0.267, p=0.004)といずれも有意の正相関が見られ、BMI18未満では骨密度が低かった。 (4)生活習慣の項目では、「職業の有無」で専業主婦が、「妊娠前の活動量」では「運動をした」ほど、「日中の外出頻度」では外出頻度が多いほど骨密度が有意に高いまたは高い傾向が見られた。
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Research Products
(2 results)