2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレルゲン性を指標とした食情報のデータベース化と食教育への活用に関する基盤研究
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18300258
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Institute of Public Health |
Principal Investigator |
板垣 康治 Kanagawa Prefectural Institute of Public Health, 理化学部, 専門研究員 (90416066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 丁次 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (90350595)
土橋 朗 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (40138962)
鈴木 志保子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (50325817)
杉山 久仁子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (30279799)
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Keywords | 食物アレルギー / 低アレルゲン化 / 食品衛生 / 栄養学 / 食品 / データベース / 食教育 / 食情報 |
Research Abstract |
1.アレルゲンに関する情報の収集と解析(担当者;板垣 康治) 平成18年度に実施した魚種別抗原性の評価結果に基づき、アレルゲン(パルブアルブミン)の質的、量的評価を行った。その結果、抗原性が低く評価された軟骨魚類のヨシキリザメ、マカスベについて、ヨシキリザメは抗原量が低く、一方、マカスベは質的に抗原性が異なる可能性が示され、魚種により抗原性、アレルゲン性が質的、量的に大きく異なることが示唆された。 2.食物アレルギーに関する情報のデータベース化と活用・展開(担当者;土橋 朗) アレルゲンの性質と、魚種ごとのアレルゲン量、アレルゲン性、魚類を原材料とする加工品のアレルゲン性、調理によるアレルゲン性の消長などを関連づけたデータベース(DB)のプロトタイプを作成した。本データベースの実装系はMongrelを用いたウェブサーバとMySQLを用いたデータベースサーバをRuby on Rails上で作成したCGIにより連結して作成した。 3.食物アレルギーに関する情報の栄養管理・教育への活用(担当者;中村 丁次、鈴木志保子) 病院における食物アレルギーの対応状況について現状を調査した。その結果、管理栄用士の食物アレルギーについての情報源としては、書籍や雑誌が最も多く、現場における栄養食事指導に役立つ書籍の発刊が望まれることがわかった。また、食物アレルギーを食品ベースで確認でき、入院食に応用できるシステムを構築することが望まれていることが示唆された。 4.調理・加工によるアレルゲン性に関する情報の収集・解析(担当者;杉山久仁子) 調理における魚類のアレルゲン(パルブアルブミン(PA))の消長に関する実験を行った。調理については、加熱前処理の浸漬処理と加熱調理方法の影響を検討した。その結果、加熱前処理については、試料の体積に対する表面積の割合を増やすことによって水浸漬によるPAの溶出が促進されることが確認された。加熱処理については、常圧での調理では抗原性の低下はほとんど認められなかったが、加圧高温下で煮ることにより顕著な低下が確認された。
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Research Products
(5 results)