2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300275
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
生田目 美紀 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (20320624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深間内 文彦 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (90240746)
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (50242186)
松田 哲也 玉川大学, 学術研究所脳科学研究施設, 講師 (30384720)
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Keywords | 聴覚障害者 / 言語処理過程 / 脳計測 / fMRI検査 / 音声的処理 / 空間的処理 / 意味理解 / ウエクスラー検査 |
Research Abstract |
パフォーマンスが同じでも言語処理過程に違いがでる言語処理が要求される記憶課題を作成した。 (1)聴覚障害者と健聴者の文字情報の同時処理・系時処理に関連する脳関連部位の違い 文字をいくつか同時に呈示し、文字を空間的に記憶する場合と文字を1つずつ順番に呈示し文字と呈示順序を覚えなければいけない課題を作成した。さらに呈示する刺激は、平仮名、指文字、アラビア文字とし、言語化できるものとできない文字とした。 これにより言語化できるものは音声的処理ができるが、言語化できないものは空間的処理で行うようなものとなっている。 (2)聴覚障害者と健聴者のおのまとぺ、動詞、副詞に対する処理過程に関連する脳関連部位の違い さらにおのまとぺ、動詞、副詞に対する処理過程を明らかにするための課題も作成した。例えば、おのまとぺで動きを表現するようなものの場合、文字だけの感覚で処理する場合と音を含めた処理をする場合イメージは違い、単語自体に対する意味は理解できても、その単語の持つイメージまではっきり捉えることは難しいと思われる。 そこで、おのまとぺ、動詞、副詞に対する意味理解に関与する脳関連部位を明らかにし、さらに動きとおのまとぺ、動詞、副詞の意味のマッチングに関与する脳関連部位を明らかにし聴覚障害者と健聴者の処理過程に関連する脳関連部位の違いを明らかにする課題を作成した。 本年度は、聴覚障害をもっ聴覚障害者18名を対象に実験を行った。実験内容は、文字の処理過程を明らかにするためのfMRI検査(上記(1)(2)課題)、検査時点での知的能力を確認するためのウエクスラー・ベルビュー知能検査(WAIS-III)、記憶の主な側面を評価するウエクスラー記憶検査(WMS-R)であった。 本実験のデータは現在解析中で、来年度は健常者を対象に比較データを集める予定となっている。
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