2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300277
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 祐平 The University of Tokyo, 大学院・情報学環, 准教授 (50252565)
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Keywords | 教材 / 博物館 / RFID / 把持 |
Research Abstract |
2008年度は、小学校高学年を対象とした最終評価実験を行い、三葉虫をテーマに開発した把持状態によって提示コンテンツが動的に変化する教育システムの有効性を確認した。 評価実験の結果、本研究で開発したシステムを使用することで、記述課題、スケッチ課題の点数が共に向上することが示された。このことは、本システムが展示物に関する情報を利用者に豊富に与えられることを示唆する。 インタラクティブな体験と密接に結びついた知識(三葉虫自体の知識)は強く印象に残り、そうでない知識(周辺的な知識)は印象に残りづらかったといえる。つまり被験者がモノを手に取り自由に眺めること(ハンズオン)、ユーザが展示物のある点に注目しているまさにそのタイミングでそれに関係する映像コンテンツが提供されること(インタラクティビティ}で印象を強めた事によるものと考えられる。Ayres & Melear(1998)の述べているとおり、ハンズオン展示にマルチメディアが加わることで学習効果を強化したと言える。Ayres & Melearの研究はハンズオンの対象がPhysical objectでなくマルチメディア教材のディスプレイであったが本研究ではphysical objectであった点が異なり、共に学習強化を支援するものであることが確認された。
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