2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18300289
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
垂水 浩幸 香川大学, 工学部, 教授 (80293900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部, 助教授 (40192025)
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Keywords | コンテンツ・アーカイブ / エージェント / 教育工学 / 協調学習 / モバイルコンピューティング / 携帯電話 / GPS |
Research Abstract |
1.技術課題 仮想都市システムを多人数で使用できるように性能向上を行うため、サーバ上ではなくなるべく端末上で処理を行えるような設計に改めることにして研究開発を実施した。Brewプラットフォームを用いて端末上で位置・方位情報を取得し、利用者の移動や方向転換に追随して仮想都市風景を携帯端末上に表示し、仮想人物と会話できるレベルのソフトウェアの開発を行った。これにより、数百メートル四方程度の範囲をカバーできる。しかし方位センサー(電子コンパス)の普及が思ったほど進まず、対応端末が限られる傾向が明らかになってきたため、この技術をそのまま教育用に用いるのは適切ではない。今後はむしろ技術を落として普及レベルの端末での解決案を求めて行く必要がある。 2.コンテンツ実装課題 (1)GPS誤差の考慮については、技術的な補正では限界があるため学習実施場所において観察地点を接近させないという以外にあまりよい解決策が見当たらない。(2)仮想世界を探訪中の利用者同士が現実世界で出会った場合の相互作用については、実際に小学生を対象に実践してみた結果、観察対象の周辺で実際に会話が発生し、学習が促進されていることが確認できた。(3)仮想世界内での利用者間の相互作用については、小学生自身のコメント発信が学習に好影響を与えていることを確認できた。 3.学習コンテンツデザイン課題 香川大学教育学部附属高松小学校教諭3名、原田泰氏(研究協力者、株式会社ビジネスコンパス)らと討議を積み重ね、小学生自身が観察対象に対する調査および情報発信を教室で行い、学習現場(フィールド)では他の子供の発信した情報を観察して学習する方法が良いのではないかという結論になり、実際に小学校3,4年生を対象に実践した。その結果、相互の刺激が行われ、学習の動機づけが行われている様子が確認できた。
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