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2006 Fiscal Year Annual Research Report

海水中の溶存有機物の光分解過程におけるラジカル類の役割解明

Research Project

Project/Area Number 18310010
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

佐久川 弘  広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 教授 (80263630)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 竹田 一彦  広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 助教授 (00236465)
Keywordsラジカル類 / 溶存有機物 / 光分解過程 / 過酸化水素 / 一酸化窒素
Research Abstract

1.広島湾海水中の溶存有機物(DOM)の光分解過程に関する研究
広島湾海水中DOMの主要発生源の一つである植物プランクトンからのDOM発生量及び有機物組成、分子量分布を解明するため、渦鞭毛藻およびラフィド藻を一定期間培養し、培養液中に放出された蛍光性溶存有機物(FDOM)を3次元蛍光マトリクス分析法およびゲルろ過高速液体クロマトグラフィー蛍光検出法(HPLC-FD)により調べた。その結果、渦鞭毛藻からは分子量数十万のタンパク質様物質が、ラフィド藻からは分子量2000-3000の海洋性腐植様物質が、特に多く放出されていることが確認された。次に、これらの有機物に擬似太陽光照射装置を用いて光照射を行い、その光分解過程を調べた。分子量数十万のタンパク質様物質は、速やかに光分解し、低分子量化されることが、一方海洋性腐植様物質は最初は速やかに分解するが、その後分解速度が大きく減少するような、二段階の減少傾向を示すことがわかった。したがって、これら二つのFDOMは異なった光化学特性を有すること、そして海洋性腐植様物質は光分解されにくいため、海水中に残存する可能性が考えられた。従来、腐植物質は微生物による分解も遅いと考えられているため、難分解性DOMとして、海水中DOMの大きな部分を占めている可能性がある。
2.海水中一酸化窒素(NO)測定装置の試作
本年度は、海水中NOを誘導体化した後、濃縮分離し、HPLC-FD法により測定する装置の開発を行った。すなわち、海水1L中に含まれるNOを市販の蛍光試薬と反応させ、発生した蛍光物質を海水から固相抽出した。HPLCにプレカラムを用いて再濃縮で1000倍程度濃縮した後、HPLC-FDにより定量することにした。現段階は、NOと蛍光試薬との反応率や、濃縮・分離のさいの回収率を検討して、高感度測定が可能なように諸条件を設定しているところである。

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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