2008 Fiscal Year Annual Research Report
雲とエアロゾルによる放射変動が陸域生態系の炭素収支と同位体効果に与える影響の解析
Project/Area Number |
18310018
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
DYE Dennis Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology, 地球環境フロンティア研究センター, グループリーダー (80392968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 秀樹 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (10392961)
加藤 知道 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境フロンティア研究センター, 研究員 (60392958)
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Keywords | 大気現象 / 地球観測 / 地球変動予測 / 環境変動 / 光合成有効放射 / 光合成 / 熱帯林 / 高原草地 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度より実施している中国国内の青海-チベット高原の海北サイト,タイ国北東部のピマーイサイト,西カリマンクンポンティアナ,プツシバウ,東カリマンタンのバリクパパンにおいて,継続してPARのデータを収集した。そして,観測PARデータの解析を行った。今年度は,昨年度に実施したBroken Cloud条件における散乱PAR成分の上昇に関する解析結果をさらに検討し,熱帯地域の直達と散乱のPARを全天PARのデータから推定する簡易式を開発し,その簡易式の評価を行った。本研究で開発された散乱PARの推定式を使用することにより,全天PARしか観測されていないサイトでも,散乱PAR成分の推定が可能となった。 また,2006年度より観測を行っているチベット高原に設置した集中観測サイトでは,昨年度に実施した草原における二酸化炭素吸収量(バイオマス)の空間変動解析を現場データと高空間分解能衛星ASTERのデータを用いて実施し,衛星データから算出された植生指数によるバイオマスの簡易推定式を作成した。そしてこの簡易推定式を用いて地域スケールのバイオマス分布を10m分解能,月毎の時間スケールで作成した。またバイオマスの季節変化についてもSPOT/VEGETATIONデータから検討を行い,放牧圧のある草原とない草原でのバイオマスの季節変化には大きな違いは無いものの,夏期にはバイオマスの絶対値に二倍近い差があることが明らかとなった。
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