2007 Fiscal Year Annual Research Report
環境効率性と経済活力の調和を目指した持続可能な地域再生に関する研究
Project/Area Number |
18310029
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
阿部 宏史 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (10144320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 守 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (00212043)
松中 亮治 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (70303849)
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Keywords | 環境分析 / 環境政策 / 産業連関分析 |
Research Abstract |
本研究では,地域産業連関モデルに基づく省資源・省エネルギー動向の分析や二酸化炭素排出に関する地域構造分析に関する既往研究成果をふまえて,地域経済の循環構造と現在の代表的な環境問題である二酸化炭素排出,並びに廃棄物排出との関係を国内地域を対象として総合的に把握できる政策分析システムの開発を行うことを目的としている。また,政策シミュレーション分析を通じて,今後の環境政策が全国各地域の経済活動に及ぼす影響を経済的効果と環境効率性の観点から評価し,環境負荷の小さい循環型社会の形成と地域経済の自立的発展を両立していく際の政策課題を提言する。平成19年度は,地域産業連関モデルをベースとする「環境・経済分析システムの構築」を行うとともに,最終年度の研究に向けた「国内地域を対象とする環境対策の政策シナリオの作成」について検討した。 本研究で構築する環境・地域経済分析システムは,「経済波及効果分析モデル」,「二酸化炭素排出分析モデル」,「廃棄物排出分析モデル」の3つのモデルにより構成される。平成19年度は,地域産業連関表の基本表を利用して各モデルの構築を行うとともに,全国9地域の二酸化炭素排出構造と排出削減シミュレーション分析への適用,並びに岡山県を対象とする経済波及効果と環境負荷誘発構造分析等のケーススタディを行い,モデルの有効性と操作性を確認した。 また,上記の環境・地域経済分析システムを補完し,道路,鉄道,海運等の運輸部門における環境負荷発生構造を詳細に検討するために,全国都道府県間の貨物流動モデルを作成し,二酸化炭素排出削減の政策シミュレーション分析に適用した。さらに,最終需要の改善に着目して,地域レベルでの環境負荷低減向けた政策を取りまとめ,平成20年度への準備作業として,環境・地域経済分析システムによる予備的な政策効果分析を行った。
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Research Products
(4 results)