2008 Fiscal Year Annual Research Report
突然変異体メダカ系統を用いた生殖細胞ゲノム維持機構の解析
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18310038
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三谷 啓志 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70181922)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾田 正二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 講師 (50266714)
石川 智子 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (70402922)
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Keywords | 放射線 / 動物 / 遺伝学 / ストレス / 遺伝子 |
Research Abstract |
放射線高感受性突然変異メダカric1は、初期胚に対するIR処理によって、野生型よりも高い奇形率と低い艀化率を示す。しかし、細胞内部においてric1がどのような変異を起こしているのか不明である。ric1初期胚由来の複数の培養細胞株を用いて、DNA修復をコメットアッセイ法により、DSBが誘発した際の初期応答としてリン酸化ヒストンH2AX(γH2AX)のフォーカス形成を免疫組織化学染色法によって解析した。コメットアッセイ法によってDSBQ修復を解析した結果、RIC1細胞(RICle9、RICle42、RICle43)全てにDSB修復の欠損が見られ、IR処理2時間後のTM値は、野生型細胞(CABe3、Hd-rRe3)では照射直後の約50%に達したのに対して、RIC1細胞では照射直後の約80%にとどまったことからric1の体細胞にもDsBの修復異當が生じていると考えられる。γ線10G夕照射後めγH2Axのフォーカス形成を免疫組織化学的手法により解析した結果、野生型細胞(CABe3、Hd-rRe3)、RIC1細胞(RICle9、RICle42、RICle43)いずれもH2AXのフォーカス形成が観察されるが、現在のところ、野生型細胞とRIC1細胞の間では、差異が見られていない。 化学突然変異原(ENU)で処理した雄由来F1雄個体を多数樹立し、それらの精子とゲノムDNAをセットで保存したライブラリーから8-oxoGを除去するDNAグリコシラーゼをコードする遺伝子OGG1遺伝子のエクソン1に変異のある個体を同定し、それ由来の凍結精子を起こし、現在ホモ接合である稚魚を得ることができ、8-oxoGの定量を進めている。
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Research Products
(4 results)