2007 Fiscal Year Annual Research Report
石炭利用に伴い排出される水銀の除出回収プロセス用の収着剤の開発
Project/Area Number |
18310056
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
笹岡 英司 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (50033246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
UDDIN MD AZHAR 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (00397902)
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Keywords | 水銀 / 水銀化合物 / 収着剤 / 活性炭 / 鉄系収着剤 / 定速昇温脱離法 |
Research Abstract |
本年度は、石炭燃焼排ガス中の水銀除去と石炭のガス化ガス中の水銀の除去について併行して検討を進めた。さらに、本年度は、水銀を収着した水銀除去剤を窒素中で定速昇温し脱離特性を検討するためにTPDを採用することにした。燃焼排ガス系に関しては、活性炭も用いて塩化水素と亜硫酸ガス共存下の水銀の除去について検討した。その結果、共存塩化水素が活性炭による水銀の除去を促進すること、亜硫酸ガスは、水銀の除去を抑制することを確認した。さらに、亜硫酸ガスによる水銀の抑制効果は、活性炭が収着する水銀の量が変化するのみならず、活性炭上に生成する水銀種が変化していることをTPDを用いて明らかにした。この原因については今後の検討課題であるが、この水銀種と活性炭の表面状態が関係付けられると高活性脱水銀剤の開発に繋がる。もう1つの収着剤である硫化鉄についても塩化水素共存の影響を検討し、この場合も共存塩化水素が水銀の除去を促進することを見出した。この促進効果についてもその原因は現在不明である。 石炭のガス化ガス中の水銀の除去に関しては、これまでに反応のメカニズムに関する研究とCOSの副生に関する検討を進め、それらの検討結果を論文にまとめた。さらに塩化水素共存の影響についても検討結果を論文にまとめた。今年度は、さらに塩化水素共存によって、酸化鉄或いは硫化鉄表面上の水銀種がどのように変化するかを明らかにし、さらにそれら表面水銀種の分解脱離特性を試薬の硫化水銀2種の分解特性と比較検討した。 本年度は、水銀の除去メカニズムを解明するためTPD法を取り入れたが、さらに分解特性を詳細に知るために、新たにマスの利用を考えて、TPD-マス装置を完成させた。この装置を用いて、各種水銀化合物の分解特性を明らかにした。
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Research Products
(4 results)