2006 Fiscal Year Annual Research Report
拡散スクラバー法を用いた揮発性有機化合物のハイブリッド型高性能除去処理装置の開発
Project/Area Number |
18310060
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 茂 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10137987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 知明 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (30348809)
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Keywords | 拡散スクラバー法 / 揮発性有機化合物(VOC) / 除去処理技術 / 環境技術 / 環境対応 / 鉱害防止・浄化 / 大気汚染防止・浄化 / 人間生活環境 |
Research Abstract |
多種類の有害化学物質が氾濫する現代社会において、シックビルディング症候群やアレルギーに悩む多数の人々がいる。生産・生活環境での有害な揮発性有機化合物(VOC)を除去処理し"快適環境を創造する"技術の開発は重要である。しかしながら、VOCを除去処理する為に、膨大なエネルギーを消費し高価な設備を必要とする技術であれば、本質的な問題の解決にはならない。VOCは生産・生活環境中で拡散し、その濃度は極めて微量であり、多量な空気中の微量なVOCを効率良く除去することは困難である。従来法では、この様な問題点をクリアーする方法は少なく、化学処理フィルター、活性炭等の吸着剤等による既存の除去技術の延長に過ぎず、その効果を疑問視するものも多い。 本研究で使用する拡散スクラバー法は、気体と粒子の拡散係数の相違を利用してガス成分のみを効率良く分離捕集するユニークなガス成分の捕集方法である。「拡散スクラバー法」による有害ガスの除去処理の平行板壁面として、これまで使用してきた多孔質テフロン膜に代え、「活性炭繊維シート」及び「酸化チタン光触媒」を用いた拡散スクラバーを使用する。そして、それらの拡散スクラバーを組み合わせてハイブリット化して使用することで、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物ばかりでなく、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の低分子量のVOCを含めた多種類のVOCに対応できる高性能なVOC除去処理装置の開発を実現した。
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