2007 Fiscal Year Annual Research Report
拡散スクラバー法を用いた揮発性有機化合物のハイブリッド型高性能除去処理装置の開発
Project/Area Number |
18310060
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
田中 茂 Keio University, 理工学部, 教授 (10137987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 知明 慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (30348809)
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Keywords | 環境技術 / 環境対応 / 公害防止・対策 / 大気汚染防止・浄化 / 人間生活環境 |
Research Abstract |
多種類の有害化学物質が氾濫する現代社会において、シックビルディング症候群やアレルギーに悩む多数の人々がいる。生産・生活環境での有害な揮発性有機化合物(VOC)を除去処理し"快適環境を創造する"技術の開発は重要である。しかしながら、VOCを除去処理する為に、膨大なエネルギーを消費し高価な設備を必要とする技術であれば、本質的な問題の解決にはならない。本研究開発では、「拡散スクラバー法」による有害ガスの除去処理の平行板壁面としてこれまで使用してきた多孔質テフロン膜に代え、「活性炭繊維シート」及び「酸化チタン光触媒」を用いた拡散スクラバーを使用する。そして、それらの拡散スクラバーを組み合わせてハイブリット化して使用することで、芳香族炭化水素、揮発性有機塩素化合物ばかりでなく、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の低分子量のVOCを含めた多種類のVOCを除去できる高性能なVOC除去処理装置の開発を実現した。 具体的には、平成18年度に製作した「活性炭繊維シート」及び「酸化チタン光触媒」を用いた拡散スクラバーを用いたハイブリット型VOC高性能除去処理装置による芳香族炭化水素、揮発性有機塩素化合物、アルデヒドの除去性能評価試験の結果を基にして、"Gormley-Kennedyの理論式"で示される除去パラメーターの最適化を検討して装置の改良を行った。最終的には、汚染空気処理量数百m3/hにおいて、1パスで、サブppm濃度レベルの多種類のVOC(ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の揮発性有機塩素化合物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等)を一括して80%の高い除去効率で除去処理することができた。また、改良した除去処理装置を学校の教室内に持ち込み、その性能評価試験を行った結果、除去処理装置によるVOC削減対策の有効性が確認できた。
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Research Products
(5 results)