2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオモニタリングに基づく土壌・環境の浄化・改善・保全
Project/Area Number |
18310063
|
Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
久保 幹 Ritsumeikan University, 生命科学部, 教授 (60249795)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 久雄 立命館大学, 生命科学部, 教授 (50125671)
立木 隆 立命館大学, 生命科学部, 教授 (60026573)
|
Keywords | バイオモニタリング / バイオレメディエーション / 無機化 / 環境DNA |
Research Abstract |
土壌環境精密診断: 窒素循環において、「アンモニア→亜硝酸」、および「亜硝酸→硝酸」の2点を定量化する手法を確立した。具体的には、一定量の土壌サンプルにアンモニアおよび亜硝酸を添加し、一定期間放置したあと、アンモニア及び亜硝酸減少量および亜硝酸及び硝酸の増加量を測定することにより、窒素循環能を定量化した(3日間で計測終了)。環境DNA解析と併せて、非常に精度の高い土壌環境診断法が確立できた。 本方法により、各土壌サンプルを診断した結果、アンモニアが蓄積している土壌が多いことが明らかとなった。「アンモニア→亜硝酸」の反応を活性化するため、独立性アンモニア酸化細菌を分離・同定した(40菌株分離し、10菌株を詳細に解析)。また、投入するアンモニア酸化細菌の挙動を正確に把握するため、amo geneをプライマーとし、リアルタイムPCR法により菌数を定量(菌数)する方法も併せて確立した。本菌株を土壌環境中に投与することにより、土壌中のアンモニア→亜硝酸への変換が活性化した。 環境浄化・保全・改善: 本研究で開発したバイオモニタリングを導入したバイオレメディエーションシステムを構築した。石油分解菌の挙動を正確に把握するため、石油分解能が非常に高い、Rhodococcus属とGordonia属の特異的な定量(菌数)方法を開発した。本方法を導入することにより、微生物量を正確に制御することが可能となり、石油分解能が大幅に向上した。最終的には、従来の工期を30%程度短縮することに成功した。
|